■スティーヴ・ハウをスタイルとテクニックの名人にした習慣
4月8日生まれ 77歳!
2023年4月28日
By Joe Bosso(Guitar Player)
イエスのギタリストであるスティーヴ・ハウは、ギター演奏の秘訣について次のように語っている。
「誰にも私を座らせて『これが正しい弾き方だ、あれは間違っている』と言わせなかった。しかし、私が学んだ方法には、ある種の美しさと自由があった。
ギターを弾くことは、私にとって旅のようなもので、とても興味があることだった」
彼は、自信喪失の瞬間を経験したことを認めている。
「若い頃、時々あった。『それはあまりいい音じゃない』と言われると、自分の世界が崩れてしまう。
何年もかけて、私は小さなことに過剰に反応してはいけないと気づいた。
人は常に批判するものだから、その言葉にどう反応するかが問題なんだ」
「ギタリストは、自分がもっと先に進めない理由を常に思いつくものだ。でも、私にとっては、それを回避する方法、それが一番大事なことだ。夢をあきらめないことだよ。決まり文句のように聞こえるかもしれない。でも、夢は必要なんだ」
1. 練習するな。弾け。
手っ取り早くウォームアップのために音階をやりたい、というのは結構なことだ。
私自身もたまにスケールを弾く。
でも、私がギターと接する時間の95パーセントは即興演奏に費やされる。
作曲中の曲をうだうだと弾いたり、作業したりすることもある。
特に4、5日演奏していないときは、しばらく弾き続けることもある。(私にとっては珍しいことだが)
エヴァリー・ブラザーズの曲を弾くこともある。
私が言いたいのは、ギターは弾くものだということだ。楽しいものであって、退屈なものではないはずだ。
昔を振り返ってみると、その頃も同じような考え方をしていた。ギターで即興的に演奏し、心を解き放つことが最大の喜びだった。
ウォーミングアップといえば、ギターにも言えることだ。ギターを鳴らすには、少し弾くだけで音が出るようになる。
ギターを長時間弾かずに放置することを科学的に研究したそうだ。その結果、10分、15分と弾き続けることで、ダイナミックレンジがぐっと狭くなることがわかったんだ。なるほどと思ったね。
2. フィンガーボードの知識を得る
ギターの指板は魅力的だ。同じ音を弾くのにいろいろなポジションがある。
何年経っても、反転して弾いてみて、ああ、これは考えもしなかったと思うことがある。指板は音楽が生まれる場所だ。
もちろん、ピッキングの手も使わなければならないが、指板上のフレットの手、そこにすべての可能性がある。
指板の知識を得るには、いろいろな方法がある。手始めにマニュアルを手にするのもいいだろうね。タクシーの運転手がロンドンの道を覚えるようなものだ。地図が必要なんだ。
どのような方法で指板に親しもうとも、最終的には、どんな演奏でも、自分の指がどこに着けばいいのかがわかるような、挑戦的でない感覚を得たいものだ。
そして、先ほども言ったように、たくさんの可能性がある。ある日、ある曲を弾いたら、次の日には「もっといい指使いがあるはずだ」と思うかもしれない。そういうことはよくあることなんだ。
3. 理想的なプレー姿勢を見つける
幼いころは、自分の姿勢や、ギターを弾くことで背中を痛めるなんて考えたこともなかった。ベッドに座ったり、ソファで体を伸ばしたり、どこにいても演奏していたよ。
もちろん、ステージに立って演奏する年も長かった。そうすると、ある問題が出てくる。
初期の頃の写真を見ると、ビル・ワイマンみたいなポジションで演奏していたのが信じられないくらいだ。ギターを高い位置に置いていたんだ。
ツアーが終わると、よくカイロプラクティックに通っていた。治療でようやく治ったが、演奏のポジションを再調整して考え直さなければならないこともわかった。今は、ギターを高い位置で弾くことはなく、ただ置いておくだけだ。
今は座っている方が好きだ。特に、ソロギターを弾くときは。
ギターは、常に自分のものと呼べる位置にある必要があることを発見した。
例えば、「クラップ」を弾くとき、アコースティックで弾くときは、右足にフットスツールを使う。
不思議なもので、多くの人は左足にスツールを使っている。でも、私は右足の下にスツールを置くのが一番いいということに気がついた。
プレーの仕方に違いがあっても、それを回避できる。自分の体に負担をかけずに演奏できる方法を考える必要がある。
エレキとアコースティックでは、楽器の重さや体へのフィット感など、演奏方法が大きく異なるので、調整が必要かもしれない。
4. ガイドの耳を信じる
最初の10年間は、楽器を学ぶことは体を動かすことだ。音の出し方、指の動かし方を学ぶんだ。
それはそれで大切なことだが、そのあとはどうする?答えは、「自分のガイドとなる耳に従うこと」だ。
それが音楽の方向性を導いてくれる。音の聴こえ方、そしてそれが何を語っているのかに耳を傾ける必要がある。
私がこのことに気づいたのは、ケニー・バレルを聴いたときだったと思う。
彼は音に対して特別な感覚を持っているようだったが、それはテクニックだけではない。それは、彼の音の聴き方、つまり、彼のガイドのような耳だったのだと思う。
彼はいつも同じ音を出していて、いつも素晴らしい音を出していた。彼はGibson Super 400を、フロントピックアップで使っていた。
それは素晴らしいギターで、素晴らしいピックアップなんだけど、でも彼はいつも自分の音を最後まで見通していたと思う。
彼は自分のサウンドが行きたいところについて行ったんだ。
言い換えれば、あなたはその役を演じ、それは存在するが、それで終わりではない。
ミックスまで粘って、「左のギターがいい。ちょっとリバーブかけてくれない?いやいや、頼むから下げてくれ」
自分のギターが世の中に出ていく様子に、自分も参加したいんだ。自分が聴いたとおりの音でなければならない。
私は、ギターを弾くこと、つまり肉体的な部分において、そうすることを心がけている。あとは、あなたの耳と、あなたが本当に出したい音に従うだけだ。
5. 全てのギタリストとスタイルを研究する
若い頃は、どんなことにも手を抜かなかった。単なるギターファンではなく、ギターの研究家だった。
雑誌を読み漁り、レコードを買い漁った。ラジオ番組も聴いた。とにかく何でも知っておかないと気が済まない。冒険心が強かったからだろうね。
チェット・アトキンスを聴いて、自分はどんなギターでも弾けるんだと思うようになった。
16歳のときにウェス・モンゴメリーを見た。私は聴いた人全員を真似しようとした。
ジミー・ブライアント、スピーディー・ウェスト。ジャズの分野では、チャーリー・クリスチャン、タル・ファーロー、レニー・バレルなど、たくさんのギタリストがいた。このリストはしばらく続くだろうね。
そして、ジョン・マクラフリンが登場し、他にもたくさんのギタリストが登場したので、本当にたくさん掘り下げることができた。学ぶべきことがたくさんあったんだ。それにね、リリックを盗むのもいいんだよ。
一つのスタイルだけを吸収するのではなく、他のジャンルも聴いて、それを自分の中に落とし込んでいく。人が自分を制限するのは驚くべきことだ。
今日もさっきまでモーリス・ラヴェルを聴いていたんだ。私はいつもクラシック音楽を聴いている。
自分にチャンスを与えれば、たくさんの音楽の旅に出ることができるんだ。
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