■1999 最後の「現役イエス」



『ハウス・オブ・イエス』を忘れて「イゴールのオフィシャル映像がない」とブログを書きなぐってしまったので、反省して久々にビデオを観ながら『ハウス・オブ・イエス』のことを少し書きます。


完成間近にプロデューサーのブルース・フェアバーンがオーバードーズで急死するアクシデントを乗り越えて完成したアルバム『ラダー』は1999年の9月下旬にリリースされました。

聴いた当時はヴォーカル・オリエンテッドだけど、久々に力の入った良い出来だと思いました。



日本盤はオマケの3インチ付きでした。


イエスはアルバム発売前の96日からラダーツアーを開始。

ウォームアップの意味合いもあったのかもしれませんが、これまでにない試みとして南米ブラジルからスタートしました。

おかげでブラジルのイエスファンたちと知り合うことになり、翌年現地へ行くきっかけになりました。


このツアーが画期的だと思ったのは、アルバム『ラダー』からの曲をたくさん演奏したことです。

ニューアルバムの曲を数多く演奏する「現役感」のある最後のツアーになりました。

また「パペチュアル・チェンジ」や「アウェイクン」など嬉しい曲もセット入りしました。

ツアーは翌年の欧州まで続きましたが、残念ながら来日公演は実現せず、日本から多くのイエスファンが海外公演に参戦しました。


10月から米国ツアーが始まりましたが、ノースマートル・ビーチ、レイク・ブエナヴィスタ、ニューオリンズ、ラスヴァガス、ウェストハリウッドなどライブハウス「ハウス・オブ・ブルース」がある土地では多く使われました。タイアップ・プロモーションだったのでしょう。


本作『House Of Yes』は991031日(日)でのラスヴェガスHOB公演を収録したものです。

タイトルはHOBをもじったものです。

元映像は有料放送DirecTVが無料放映したテレビ収録映像が使われており、自分も最初はTV番組をダビングしてもらったビデオテープを観ていました。

2000年にVHSDVDなどがリリースされましたが、今は断舎離して手元には日本コロンビアさんが出した日本盤だけを残しています。

日本盤DVDだけが5.1CHサラウンド音声(ドルビーデジタル&DTS)を収録しています。

PCゲーム「Homeworld」のデモ映像ほか入り

ブルース・フェアバーンも出演しています。

CDもリリースされましたが、日本盤は少し遅れて2002年にリリースされました。

日本盤は、『マグ二フィケイション』を出した、当時米ビヨンド・ミュージックと契約していたインペリアルレコード(テイチク)さんから出ています。


残念ながらDVDCDもライブの完全収録ではありません。

実は公演当日はウェブキャストでも完全音声放送されたのですが、商品化されたときには「危機」と「ハーツ」の2曲がカットされてしまいました。



海賊盤ではありません。ウェブキャストを焼いたお手製のCDRです。後に出たCDとMixが異なっています。


もっともこのウェブキャスト完全版は後に海賊盤になったようで、未聴ですが、こちらで無料ダウンロードできます。

http://forgotten-yesterdays.com/dates.asp?ftype=3&qbandid=1&qyear=1999&qdateid=340&qdownloadid=1374


結局翌年のマスター・ワークス北米ツアーを限りにイゴールはクビになってしまい、イエスも2003年まで来日しなかったので、彼の再来日は実現しませんでした。


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