■シンフォニック・ライブDVD
(イーグル・ヴィジョン)
クラシック・ロック 2002年7月より
イエスだ。ライブだ。オーケストラとの共演だ。
ロック・ミュージシャンがクラシック音楽やオーケストラに手を出し、クラシック・ミュージシャンがロックに手を出して爪の垢を落とそうとするのである。
ディープ・パープル、EL&P、キャラヴァン...バンドとオーケストラの結婚は以前にも試みられたが、ほとんどの場合(全てという人もいるが)、この2つは離れて暮らし、遠くからお互いを賞賛していた方が良かっただろう。
イエスの場合、彼らの音楽的な抱擁は、多くの場合、少し混乱している。
バンドが私たちの知っている曲を演奏し、オーケストラが色彩を加えているときには、この2つがうまく調和している場面もある。
しかし、バンドとオーケストラが1つの巨大なロック・アンサンブルとして演奏しようとすると、問題が起こる。
何十人ものまとまりのないミュージシャンが、トリッキーな拍子記号の凸凹を駆け抜け、ストップ&ゴーのテンポの泥の中を、しっかりとした隊列で走り続けようとするのだが、まるで歯車が外れて曲が道を外れ、山腹から崩れ落ちてしまうような感じだ。
もちろん、DVDの代わりにアルバムだけを入手することも検討できる。
それはそれでいいのかもしれない。
というのも、コンサート映像はビジュアル的にもあまり魅力的な体験ではないからだ。
いくつかのアニメーションはあるものの、基本的にはショット(個々のバンドメンバー、オーケストラ、観客、広角のロングショット)とフェードで構成されている。
ハイライトは「I've Seen All Good People」のイントロでオーケストラのメンバーが振り付きで「get into it」し、「ラウンドアバウト」のフィナーレでバンドの後ろで踊るためにステージに侵入するシーンだろう。
ディスク2には、ボーナスとして「Don't Go」のビデオとメンバーのインタビューを含む、イエスとオーケストラのコラボレーションについてのドキュメンタリー「Dreamtime」が収録されている。
そして、意図せずして、それは実際に非常に面白い。
意外なことに、インタビュー映像の多くは映像と音が同期していない(これは指揮者が「バンドとオーケストラを同期させることが最大の課題のひとつだ」と語っているのに笑うしかないのだが。
しかし、ジョン・アンダーソンが繰り返し繰り出すスペース・カデットの戯言に比べれば、その面白さは半減している。
イエスファンにとっても、このアルバムは必須アイテムではないだろう。
ポール・ヘンダーソン
■かなりけなしてますね。
自分はアルバム『マグ二フィケイション』は凡作だったと思いますが、ライブに関してはそうは思っていません。
生で観た感想としても、選曲も含めかなりよいライブだったと思います。
とは言えもう20年以上経ってしまいました。
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