■エレキギターの起源


和田アキラさんとアラン・ホールズワース


ロックに使われる楽器の中でも自分が一番惹かれるのがエレキギターの音色です。

そのエレキギターの起源を調べてみたら、面白いことがわかりましたので紹介します。


世界で最初に販売されたエレキギターはリッケンバッカーのスチールギターでした。


「電気的に音を増幅する最初のギターを作ったのが、ハワイアン・ミュージックでミュージシャン経験のあった、アメリカの発明家ジョージ・デルメティア・ビーチャム(1899年~1941年)である。

1931年、弦の振動を電気信号に変換する装置(ピックアップ)を取り付け、それをアンプで増幅するギターを発明した。


ビーチャムは、仕事を通じて知り合った技術者アドルフ・リッケンバッカー(1887年~1976年)と提携。

1932年、ピックアップ付のアルミニウム製ギター『フライング・パン』の製造・販売を開始した。

当初の社名はロー・パット・イン・コーポレーション( the Ro-Pat-In Corporation)。

1937年、ビーチャムとリッケンバッカーは、エレキギターの合衆国特許を取得した」


ただし、特許を取得するまでに、他の会社もエレキギターの製造を始めたようです。

また、アコースティックギターにピックアップを付けて演奏するジャズギタリストも登場しました。


リッケンバッカー「フライング・パン」

文字通りフライパンのような形


しかし面白いと思ったのは、同じ1930年代に日本にもエレキギターを発明した人物がいたことです。


それは長らく大阪大学工学部センター長として働いた「日本のニコラ・テスラ」政木和三(19162002)です。

数々の特許を取得しては、それを全て無償で開放した人物です。


「政木は生涯のうちに3000件以上の発明をした。そのなかには、自動炊飯器、瞬間湯沸かし器、自動ドア、CTスキャン、ソナー(魚群探知機)、エレキギター、嘘発見器など、現在の我々の生活に不可欠なものも含まれている」


「エレキギターを発明したのは学生時代。

大阪の劇場である歌手の舞台を見に行った。ギターのなかに小さなマイクを入れて、演奏しながら歌っていた。

しかし雑音が入って耳障りで仕方なかった。

『もっといい音が出ないだろうか?』
ギターの弦は鉄線だから、磁石とコイルを使えば電気が発生することに気付いた。

そこで、マイクを使わずに磁石とコイルで弦の振動を音にしてスピーカーにつなげた。すると、クリアな大音響が出た。

電気ギターと名付け、実際に阪大工学部で演奏したところ、学校中で評判になった」

(「この世に不可能はない」政木和三著)


政木和三氏


ウクライナに平和を

🇺🇦 Мир в Україні 🙏