外に出てみた。
春の匂いがする。
暖かく強い風が吹く。春一番。
天気予報によれば、またすぐに寒くなるらしい。
意外かもしれないけれど、季節の訪れを五感で感じるのが結構好きだったりする。
鮮明に記憶と結び付いて離れない。
春の訪れ感じるのは、決まって1人の時だ。
これからどうなるんだろう。
今年の桜は何色に見えるんだろう。
新しい関係を構築することに対してすっかり億劫になってしまった。活発に人々と交流していた頃の自分がもはや懐かしい。
何の為、を見失うのは良くないね。
周りの大人に教えられ、存在すると信じていた輝きは、自分にとっては実態のない幻のようなものだった。
結局、頭の良い高校、名の通った大学が自分に与えてくれたモノは何なのだろう。
自分も大人になればわかるようになると思ってた。その素晴らしきを人に語れるようになると思ってた。
時が過ぎるのはあっと言う間で、既に大学も卒業まで、あとひと月の所まで来てしまった。
未だレールの上を歩いてきて見えた景色を素晴らしいと語る気にはなれない。
大きくて良い会社が人を殺したって権力と時間でどうにかなってしまう世の中の、正しさを受け入れる気にもなれない。
年齢を重ね、価値観を構築し確立していく中で、反面教師的な存在ばかりが増えていくのは何故だろう。多くを受け入れたいのに。
ある時は結果が全てだと言ったり、ある時は結果が全てじゃないと言ったりする矛盾だらけの都合の良い大人には、絶対になりたくない。
それと自分の正義を押し付ける大人にも、
言葉で差別するような大人にも、絶対になりたくない。
自分で見つけた輝きは、そういう大人に砂をかけられてばかりで、時折埋もれてしまいそうになる。
守る道具が何もないから、今はとりあえず素手で必死に覆って守ってる。傷だらけになっても、そのことだけに集中してる。
気づかないふりして、本当は言われてることも大体は分かってるし、考えてる。自分を客観視したら苦しくて死んでしまいそうだからそうしてないだけで。
未来を描けるようになりたいよ。