失効したZビザ(就労ビザ)からの居留許可証ゲット | イエティの常熟日記

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江蘇省常熟市での駐在員生活を徒然なるままにお伝えするブログです。

今年の1月末以降、多くの中国駐在員(予定者

含む)とその帯同家族が、コロナ禍のなかで、

コロコロ変わった中国からの入国制限措置に

翻弄されたと思います。

 

私と総経理は、本来は2月に駐在開始予定で

したが、派遣する会社側も、外務省の「感染症

危険情報レベル2(不要不急の渡航中止)」の

勧告を念頭に、「今すぐ行ってこい」とは言えず

何度も会議やヒアリングをした結果、我々は

3月に中国入りしました。

 

日本に残り、新製品の品質チェックや設備の

検収などをしていたエンジニアのTさんも

駐在予定者でした。

 

Tさんは、Zビザ(就労ビザ)を取得するための

「外国人工作許可通知」は既に取得済みでした

ので、いつ渡航するか、のタイミングを見ながら

Zビザの申請に備えていましたが、状況は日々

悪化するばかり。

 

念のため、と思ってTさんが3月に取得した

Zビザは、3月28日に発令された中国への

外国人渡航制限を受けて、渡航できないままに

6月中旬にあえなく期限切れ・・・。

 

しかも、Tさんのパスポートは今年10月に有効

期間が切れるため、6月にパスポートの更新を

して、Zビザは旧パスポートに貼られた状態

でした。

 

その後、常熟市政府が関西国際空港から

無錫空港までのチャーター機を飛ばすことが

決まり、当社がTさんの招聘状を申請して、

短期のMビザを取得し、8月8日にTさんは

チャーター機に乗ってやっと中国入りしました。

滞在期限は90日。

 

その後、常熟市政府から、無効になったZビザ

でも、居留許可証を出せるかもしれないから、

とりあえず手続きして、と連絡が!!

 

当社は、Tさんがいかに当社にとって必要な

人材か、という「特別事情説明書」を作成して、

常熟市の科学技術局に提出して公印をもらい、

それをもって旧パスポートに貼られたZビザと、

新旧パスポートの顔写真のページのコピーで

手続きしたら・・・、居留許可証が出ました!

 

パスポートを更新すると、旅券番号も変わる

ため、いろいろな手続きに紐づいている古い

パスポートが、新しいパスポート保持者の

ものであるという「同一人物証明」は不要

でした。

 

居留許可証申請に必要な「外国人体格検査」

(健康診断)は常熟市指定の病院で受けました。

費用は280元(約4,400円)。安っっ!

日本で同様の検査をすると2万円程度かかり

ます。

 

そしてTさんは日本に帰ることなく、居留許可証を

ゲットし、長期出張からそのまま赴任という、

日本の親会社にとって初めてのケースになり

ました。

 

ちなみにTさんは「駐在員ランクB」です。

 

これが常熟市のウルトラCなのか、他の都市でも

OKなのかはわかりませんが、とりあえずこんな

事例もありますよ、というご紹介でした。