ロシア兵「50万人が戦死」の衝撃…深刻な“兵士不足”に頭を抱えるプーチン大統領が「借金2000万円帳消し」をエサに入隊を呼びかける窮状
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第1回【ウクライナ軍のドローンがロシアの重要拠点を次々に急襲…「プーチン大統領」の苦悩があらわとなった「対ドイツ戦勝記念日」軍事パレードの異様な光景】からの続き。「世界最大級の報道機関」とも呼ばれる通信社のロイター(日本語・電子版)は5月26日、「プーチン氏、ウクライナ紛争新規入隊者の債務を免除 兵力増強へ」との記事を配信した。記事によると5月1日以降、ロシア軍に入隊する兵士と家族は最大1000万ルーブル(約2200万円)の借金を帳消しにしてもらえるのだという。(全2回の第2回)
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軍事ジャーナリストは「ウクライナ軍はドローンとロボット兵器による無人部隊を創設しており、この部隊が4月以降、ロシア軍に大きな打撃を与えています」と言う。 「もともとロシア軍の戦術は極めて非人道的であり、兵士の“損害”を前提に戦闘するという“悪しき伝統”がありました。例えばウクライナ軍が発表した動画を見てみましょう。前線に向かうロシア軍の装甲兵員輸送車(APC)は戦場の目的地付近で兵士を降ろすと、即座に反転して全力で逃げてしまいます。通常であれば下車戦闘中の自軍歩兵への援護射撃をしなければいけません。APCが逃走するのはウクライナ軍のFPVドローンによる攻撃を恐れてのことでしょうが、前線に取り残されたロシア軍歩兵は援護射撃もなくウクライナ軍の攻撃にさらされ次々に倒されてしまいます。逃げるAPCも結局は歩兵の支援援護がない状況でウクライナ軍ドローンの餌食になります。しかも、同じ方法で兵士と兵員輸送車を失う動画が何本もアップされているのです。ロシア軍が戦訓に何も学ばず、とにかくウクライナ軍の無人部隊に怯えていることが浮き彫りになっています」 ロシアは徴兵制を実施している。さらに独裁国家のため議会などの承認を得ず、プーチン大統領が国民に総動員を命じることも理論上は可能だ。
尋常ではない戦死者数
しかし兵士の補充を強行するとロシア国民が反発する可能性があり、プーチン大統領は対応に苦慮しているようだ。 「もしプーチン大統領が“国家総動員令”のようなものを命じれば、国内で一気に厭戦気分が蔓延するかもしれません。
そのため深刻な兵員不足が今も続いているのです。
以前に恩赦を条件として大量の囚人を入隊させて話題になりましたが、これは現在でも行われているようです。
また少数民族や地方在住の若者を対象に高額の給与を宣伝して入隊を募っています。
アフリカやアジアなどからカネ目当ての傭兵も受け入れているほか、北朝鮮軍が兵士を最前線に派遣したことも記憶に新しいでしょう。
要するに正義のない戦争であり、
なおかつ人的被害が甚大なため、
ロシア人は誰も兵士になりたくないのです。
そのため今回は多重債務者に目を付けたのだと考えられます」(同・軍事ジャーナリスト)
ロシア軍の戦死者は尋常な数ではない。
イギリスの情報・サイバーセキュリティ機関である「政府通信本部(GCHQ)」は
5月、戦死者が約50万人に達したと発表した。
これは驚くべき数字だ。
例えば旧ソ連が1978年にアフガニスタンを攻撃した
アフガニスタン紛争でソ連軍の戦死者数は約
1万5000人と推定されている。
「仙台市半減」の衝撃
第2次世界大戦でドイツ軍とソ連軍が戦ったレニングラード包囲戦は人類史上有数の激戦として知られるが、ロシア軍の戦死者は約33万人だと言われる。 ちなみに日本の歴史を振り返ると、旧日本軍が一方的に敗北したことで知られるインパール作戦は約3万人。ガタルカナル島の戦いでは約2・2万人で、沖縄戦は約9・4万人だ。 「軍人の死者だけでなく負傷者を足し、さらに民間人の死傷者も加えると、飛躍的に被害者の数が増えることはあります。しかし軍人だけに限定し、なおかつ戦死者だけの人数が50万人というのは極めて珍しいと言わざるを得ません。例えば仙台市の人口が109万人ですから、市民が半減したに等しいのです。しかも仙台市の人口は老若男女の合計ですが、ロシア軍の戦死者は基本的に若い男性が中心だと考えられます。今後ロシアの人口構成に大きな影響を与えるのは間違いないでしょう。また50万人という数字の信憑性を疑う人がいるかもしれません。イギリスの諜報機関が情報戦でロシアを揺さぶるため、フェイクニュースを発表した可能性があるとの指摘が出ても当然だと思います」(同・軍事ジャーナリスト) 実はイギリスの公共放送であるBBCが、ロシア軍の戦死者数を検証する調査報道を実施している。
検証報道でも戦死者は30万人超
具体的には調査会社などに協力を依頼し、SNSなどから得られる情報を活用したのだ。 「役所の戦死公報や裁判所などにおける相続関係の公示、さらに『息子が死んだ』といった投稿などを徹底的に調べ、人名が確認できたものを一人ひとり丁寧に積み上げたのです。すると30万人を超える戦死者が確認できたそうです。こうなるとイギリスの諜報期間が発表した50万人という戦死者数も現実味が極めて高いことになります。プロパガンダを目的とした虚偽発表である可能性は低いと言えるでしょう」(同・軍事ジャーナリスト) 50万人の戦死者というだけでも大問題だが、他にも帰還兵の行状が社会問題に発展している。恩赦で帰国した元囚人兵が再び殺人に手を染めるなど、元兵士がロシア国内の治安に深刻な影響を与えているのだ。 「ロシア軍はウクライナの長距離ドローンに対する電波攻撃で戦果を挙げつつあります。ドローンをハッキングしてバルト三国などのNATO(北大西洋条約機構)加盟国に墜落させるという新戦術です。やはり世界有数の軍事大国であるのは間違いありません。さらにロシアは独裁国家です。プーチン大統領は世論を強引に抑え込むことで戦争を継続するつもりでしょう」(同・軍事ジャーナリスト)
プーチン大統領の未来は?
しかし軍事ジャーナリストは「とはいえ兵士不足、ロシア経済の逆風、国内世論に厭戦気分が蔓延する可能性など、プーチン大統領の足元に懸念材料が多いことも事実です」と指摘する。
プーチン大統領は権力基盤を維持できるのか、揺らぎが生じるのか、大きな注目ポイントだと言えるだろう。
第1回【ウクライナ軍のドローンがロシアの重要拠点を次々に急襲…「プーチン大統領」の苦悩があらわとなった「対ドイツ戦勝記念日」軍事パレードの異様な光景】
では、ロシアの対ドイツ戦勝利を祝う軍事パレードから
兵器が消滅してしまったという異常事態はなぜ起きたのか、
ウクライナ軍の猛反撃に苦しむロシア軍の実態を詳細に報じている──。 デイリー新潮編集部
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