日本はなぜここまで壊れたのか

2006/10/26 マークス寿子(著)

現在日本が直面している殆どの問題――
少子化と子育て、家庭の崩壊、
犯罪の多発、男女の葛藤、意見の言えない大学生、
老人問題などについて鋭い批評を加えた警世の書。
日英半々の生活を送る著者ならではの複眼的観察が光る。
マークス寿子
一九三六年東京生まれ。早稲田大学政経学部卒。都立大学大学院博士課程修了。
一九七一年ロンドン大学LSE研究員として渡英。
一九七六年マイケル・マークス男爵(Lord Marks)と結婚。英国籍と男爵夫人の称号を得る。
一九八五年離婚。
エセックス大学現代日本研究所講師を経て、
現在秀明大学教授として日英間を行き来している。
主な著書に
『自信のない女がブランド物を持ち歩く』『ふにゃふにゃになった日本人』
『爆弾的英語教育改革論』(いずれも草思社)、
『本当の英語力をつける本』(PHP研究所)などがある。
 
==或る書評より
図書館で借りて読んだが、私はそこまで批判的ではないかな。
確かに問題の羅列ばかりで、具体的にどうすれば良いのか?
結論めいたことは書かれていないし、
ただの愚痴のように見えなくもない。

誰でも言いそうな問題を羅列しているように見えるが、実際書こうと思っても案外書けないものである。

批判するコメントを見ると、まさにこの本に書かれている如く、
自分で考えず、自分で求めず、想像力を駆使せず、
著者に対して自分が納得する答えを寄越せ!と言わんばかりである。

大学教授だろうが、何だろうが、一人の人間が語ることであって、
偏りがあって当たり前、間違いがあって当たり前。
真理ではない。

問題を提起する意味では有意義なものであると思う、
オバサンの愚痴であれ、オッサンの小言であれ、
それを糧にするか、ゴミにするかは、自分の取捨選択次第だと思うけど。

頭のいい人はどんな愚作からでも、教訓を拾い上げると思う。
私は勉強になったと思う。

大学のレベルに関する話には、さすがに吹き出したけど。
でも事実でしょ。
大学教授は学生におもねる必要はないし、事実を語るのは悪くないと思う。

学生自身の姿勢が大学のレベルを下げているのだし、
提供側だけの問題ではない。そのことも文中から推察出来る。

自分の読解力、理解力、想像力のなさが問題であって、
著者は自分なりに真面目に取り組んでいるはず。
問題提起するために、発信する力さえないのに、
ただ批判するだけの人にはなりたくないな。
 

 

 

 

マークス寿子さん死去 英国拠点に日本批評

配信

共同通信

 【ロンドン共同】英国を拠点に文化や男女関係などさまざまな観点で日本を批評した作家マークス(旧姓志村)寿子さんが15日、ロンドンの自宅で死去した。88歳だった。体調を崩して療養していた。後見人が明らかにした。  1936年、東京生まれ。71年に渡英。76年に小売り大手マークス・アンド・スペンサー創業者の孫マイケル・マークス男爵と結婚し、男爵夫人の称号と英国籍を得た。その後離婚した。

 

 

  日英文化の比較を主な研究テーマに、エセックス大講師や秀明大教授を務めた。

 

  主な著作に

「英国貴族になった私」(86年)、

「大人の国イギリスと子どもの国日本」(92年)、

「日本はなぜここまで壊れたのか」(2006年)。

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