「心」を込めて「人間が造る」からこそ意味がある!

人間が楽して、「機械が造る」では、神に奉げる「大聖堂」としては、失格である!

外尾さんは、そのことを、一番主張していた。

 

しかし、教会は、効率化を、選択した。

信仰の力が弱っている。完成して、早く「観光で儲ける」ことしか考えない!

 

 

時の中の自分――サグラダ・ファミリア

「石のマエストロ」魂をはぐくむメッセージ

2022/9/1 外尾悦郎 (著)

スペインのバルセロナにある世界遺産「サグラダ・ファミリア」。
天才建築家アントニ・ガウディによるこの聖堂は、今年で着工から140年、
いまも工事が続けられています。
著者の外尾悦郎氏は25歳のとき、〝自分探し"の旅の途中でこの聖堂に出合い、
専属彫刻家として従事するようになりました。
以来40数年、いまやガウディの遺志を継ぎ、後世に伝える人物として知られています。
本書は、2018年に外尾氏が客員教授を務める天理大学で行われた
特別講演「時の中の自分」をもとに、
これに加筆したものです。
聖堂建築に込められたガウディの思い、自身のこれまでの歩み、
その中で得た人生の知恵などがつづられています。

■時の中の自分
すべては自分を知ることから始まる
サグラダ・ファミリアとの出合い
ガウディの思いを継ぐ
起源へ還る
大聖堂は誰のために?
明日はもっといいものを!
――質疑応答
■付録・『すきっと』インタビュー 今日をつかむ

 

 

 

 

「入口までの階段」どこに造る?“未完の大作”サグラダ・ファミリア 着工から140年以上かけ完成へ【Nスタ解説】(TBS NEWS DIG Powered by JNN) - Yahoo!ニュース

「入口までの階段」どこに造る?“未完の大作”サグラダ・ファミリア 着工から140年以上かけ完成へ【Nスタ解説】

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スペインの世界遺産「サグラダ・ファミリア」ですが、ついに2年後にメインタワーが完成するということなんです。 工期300年と言われていた未完の大作に、何があったのでしょうか。

 

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■1882年に着工 メインタワーが2年後に完成予定 上村彩子キャスター: 「サグラダ・ファミリア」は、スペインの建築家、アントニ・ガウディ(1852~1926年)が設計したもの。 そして、壁面に聖書をモチーフにした数千の彫刻が施されていることから、“石の聖書”とも呼ばれています。 1882年に着工しているものの、現在も建設中という珍しい世界遺産ということです。 私は、大学生のとき(約10年前)に1回行きました。皆さんはどうでしょうか。 ホラン千秋キャスター: 行ったことはないです。実際に見てどうでしたか。 上村キャスター: ものすごく大きくて、近くで写真を撮ろうとすると、上の方まで入らないんです。でも私が行ったときから、その後も建設が進められていると思うと、時々、SNSで写真を見て「進んでる、進んでる」と、愛着の湧く世界遺産ですね。 ホランキャスター: 「この部分が増えたな」「建ったな」とわかるんですか。 上村キャスター: 何となく「まだあのときは無かったよな」と思って、少しロマンを感じますね。 ■“未完のロマン”設計図を焼失 今は手探りで 上村キャスター: なぜこんなに建設が長引いているのでしょうか。 大きな理由の1つ目は、設計図がないということです。ガウディが亡くなったとき、まだ約15%しか建設が進んでいなかったそうです。 さらに、ガウディが亡くなった後、設計図をもとに建設を進めていたんですが、1930年代、スペインの内戦で設計図を焼失してしまいます。▼残った少しのスケッチ、▼実験模型から図面を復元しながら建設を続けてきたそうなんです。 つまり、設計図がないので、手探りでの建設というわけです。 ■“完成まで300年” 建設費は信者の寄付のみ 上村キャスター: 大きな理由の2つ目は、建設費不足です。サグラダ・ファミリアとは、「聖家族贖罪教会」と言い、寄付で自分の罪を洗い流すという意味があることから、建設費は信者の寄付のみです。 資金難で建設が何度も中断してきました。長引くにつれて、他にも補修しなければならないところも出てくる。“完成まで300年かかる”と言われました。 生きているまでには見られないとも言われる世界遺産なわけです。

 

 

 

■工期が半分に 2026年にメインタワーが完成予定

 

 上村キャスター: ところが今週になって、2026年にメインタワーが完成するというニュースが入ってきました。 サグラダ・ファミリアは、聖書の登場人物を象徴する18の塔で構成されていますが、その中で最も高いメインタワー「イエス・キリストの塔」が2026年に完成するといいます。 高さは172.5m。完成すれば、ドイツの「ウルム大聖堂」を抜き、世界で最も高い教会になるということです。

 

 井上貴博キャスター: 塔内部のデザインは、日本人が担当していると言いますよね。 上村キャスター: 完成予想図もありますが、真ん中に「イエス・キリストの塔」が建ち、塔の上には十字架も設置される予定だということです。

 

 300年かかるとみられていた工期が半分になり、劇的に短縮されました。

 大きな理由は、やはり技術の促進があるそうです。

 3Dプリンターが発達したことにより、小型の模型が簡単に作れるようになりました。

そのことにより、工作機械で部品が簡単に作れるようになりました。

 そして、自動で石材加工ができるようになったことが大きいそうです。

 コンピューター制御が24時間稼働してくれるので、

3か月かかるようなものが3週間でできるようになったということでした。

 “未完のロマン”を皆さんも感じているようで、2005年に“未完のまま世界遺産”になり、

2023年には約470万人が訪問したそうです。

収益は1年間で約200億円にも上るということです。

 コロナ禍では14か月にわたり、中に入ることはできなかったそうです。

 

 ホラン千秋キャスター: 確かに「人生で一度見てみたい」という気持ちになりますよね。 歴史・時代小説家 今村翔吾さん: 完成してしまうんですかね。日本的に言うと、未完の方が縁起がいいと。完成してしまうと、もう崩れてしまうから少しだけ傷をつけておくなどという文化があります。少しだけ残しておいてほしいですよね。

 

 

 

井上キャスター: 人間わがままですよね。 歴史・時代小説家 今村翔吾さん: 99%で止めてほしい。 ホランキャスター: 遠足も、前日が一番わくわくしてるみたいなものがあるじゃないですか。始まってしまうと、終わってしまう。

 

 ■「そんなスペース、どこにあるの?」

 

 正面玄関と階段建設で1万人以上に影響か 上村キャスター: 完成まで、まだいろいろ課題があるそうです。 メインタワーが2026年に完成予定ということですが、

 

▼正面の玄関と

▼それに続く階段は2034年に完成すると言われています。

 

 しかし、スペインの国民は「そんなスペース、どこにあるの?」と疑問を持っているそうです。

 

 1917年のサグラダ・ファミリアの周りは、農地で何もないんですが、

 

大人気の世界遺産になったことで、現在は周りに店舗や住宅がたくさんあります。 正面玄関と階段が建設される予定地には、2ブロック分の敷地が必要になってくるのですが、そこにもたくさんの店舗や住宅があります。 スペインの公共放送は、階段の建設で立ち退きなど、1万人以上に影響が及ぶといいます。 今、バルセロナ市と話し合いが行われているんですが、本当に2034年に完成するのかというのは、わからないという状況です。 歴史・時代小説家 今村翔吾さん: スペインの内戦は1936年なので、どうせなら100年になる2036年のように、区切りのいいときにやったらいいのに、と思います。

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