政治的な責任は誰も取らず…「清和会」最後の総会で「安部派親分」の森喜朗が見せた「恐ろしい狙い」(FRIDAY) - Yahoo!ニュース

政治的な責任は誰も取らず…「清和会」最後の総会で「安部派親分」の森喜朗が見せた「恐ろしい狙い」

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森元首相。関係者によると「週に3回ほど都内の病院へ透析治療に通っている」というが衰えた様子は見えない

「座長は議員辞職するべきでは」 「国民に伝わるような行動をとるべき」 「法的な責任では起訴はされなかったが、政治的な責任が必要だ」 【画像】すごい…!松本人志 乱痴気不倫飲み会「衝撃のウマ乗り写真」…! 2月1日、自民党本部701号ーー。清和会の『最後の昼餐』として用意されたのは明治時代から続くすき焼きの老舗『人形町 今半 すき焼き弁当』だった。しかし、そのお弁当に舌鼓を打った議員は皆無だっただろう。 政治資金パーティーによる裏金問題で派閥解散を決めた清和会(安倍派)が最後の議員総会を開催。若手・中堅が対面に座る幹部に厳しく詰め寄った。 中でもいちばん槍玉に挙げられたのは塩谷立座長(73)だ。若林健太議員(60)、大西英男議員(77)、佐々木紀議員(49)の3人は冒頭のように塩谷氏の責任を追及。幹部席の真ん中に座った塩谷氏は青ざめた表情で、「重く受けとめ、しかるべき判断をする」「党の聞き取り調査を終えてから」と切り返すのが精一杯だった。

 

萩生田光一前政調会長(60)、西村康稔前経産相(61)、松野博一前官房長官(61)は俯くばかりで言葉を発しなかった。

 

 稲田朋美元防衛相(64)はたしなめるように、こう述べた。

 「誰か個人の責任ではなく、清和会全体の問題として今後の対策をしておくべき」

 

 最高顧問の衛藤征士郎元衆議院副議長(82)も助け舟を出した。

 「座長1人が責任を負うべき問題ではない」

 

 参加した議員が匿名を条件にこう語る。

 

 「塩谷氏を追及した3人は森(喜朗・86)会長とも近い。

森会長のシナリオは塩谷氏独りに責任を押し付け、

人身御供として差し出し、

5人衆(世耕弘成前参院幹事長、萩生田光一前政調会長、

松野博一前官房長官、西村康稔前経産相、高木毅前国対委員長)に

悪影響が出ないようにすること。 

5人衆が無傷なら森会長も含めていつか復活の芽も出てくるとの考えだろう。

 

森会長に睨まれ、重職から外され続けた衛藤氏が察して牽制をした、という構図です」

 

 この日、安倍派幹部による「清算管理委員会」を設置し、政治団体解散の手続きを進めることも決まった。精算管理委員会の下に弁護士や公認会計士の資格を持つ議員らがチームとなり実務を担う。 解散後の残金については、起訴された会計責任者の裁判費用などを除き、能登半島地震の被災地や赤十字へと寄付に回す意見もでたが、「残金も確定できていない」と先送りとなった。 最後の挨拶で塩谷氏の横に座った高木毅前国対委員長(68)がこう締めた。 「これにて清和会は解散!」 毎週木曜日の昼、皆で集まって同じものを食べながら議論することで派閥の結束を強めるーー。これまで永田町では木曜日の昼に当たり前にあった光景だった。 1月18日、岸田文雄総理(66)による派閥解散宣言以降、現在は麻生派が木曜昼の集まりを続投するのみ。他の派閥やグループは取りやめる運びとなった。 「高木さんが事務総長で唯一、良かったことは弁当のセンス。高木時代はうなぎ弁当や銀座の老舗のハンバーグ弁当や今半のすき焼きなど高級な弁当が選ばれていた。 その前任の西村さんが事務総長の時代は、彼が元東大ボクシング部でいまもスラッとした体型を維持しているが、とんかつのような揚げ物は一切なくなり、野菜や魚の煮物中心のヘルシーな弁当だった。当時は『今週もまた精進料理か』『揚げ物が食べたいな』など不満だったけど、今となってはあの精進料理さえも懐かしいよ(苦笑)」(別の清和会議員) 安倍派幹部は2日から森山裕総務会長(78)、小渕優子選対委員長(50)らの聞き取り調査に応じる。その調査内容を踏まえ党執行部が処分を下す。 福田赳夫元総理のもとに集まった議員が清和政策研究会を結成し、45年の歳月が流れた。自民党内では、長らく傍流の時期が続くも、’00年に入ると、森喜朗、小泉純一郎、福田康夫、安倍晋三と5人の総理を輩出し、’23年4月には所属議員百名と栄華を極めた。 「昨年11月に裏金問題が発覚し、以後、幹部間で責任を押し付け合い、最後の総会で誰も具体的な責任には言及せず、進退についての発言もなかった。『(1月19日の不起訴処分で)眠れるようになった』と安堵している幹部の姿を見ていると、反省の色はみえない」(前述の議員) 45年前、田中角栄の金権政治が批判され、清和会は「清廉」を掲げ発足した政治団体であった。しかし、権力を握り、我が世の春を謳歌した挙げ句、結党時の志は消えていった。 議員総会直後、柴山昌彦元文科相(58)にすきやき弁当の味を尋ねると、こう述べた。 「私を育ててくれた派閥での思い出の味、一口ひとくち噛み締めて、残さずいただいた。国民に顔向けできるような政策集団に刷新していく」

 

 国民の政治不信を招きながら、最後まで自浄能力を示さない清和会の幹部たち。

閣僚や党の役職を辞任したことで「政治責任は果たした」と口を揃え、

自発的な議員辞職や離党は否定している。

党執行部は彼らにどのような責任を取らせるのだろうか。

 取材・文・PHOTO:岩崎 大輔(2,3,4枚目)

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