岸田総理の“クーデター”は「両刃の剣」 ポスト岸田の出現…避けるため重要な2局面(テレビ朝日系(ANN)) - Yahoo!ニュース

岸田総理の“クーデター”は「両刃の剣」 ポスト岸田の出現…避けるため重要な2局面

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岸田総理の“クーデター”は「両刃の剣」 ポスト岸田の出現…避けるため重要な2局面

 派閥を巡り、26日も様々な動きがありました。今後、自民党はどうなっていくのでしょうか。岸田文雄総理大臣の本音を探っていきます。  ジャーナリストの後藤謙次さんに、話を聞きました。

■岸田総理のクーデターは「両刃の剣」

 後藤さんは、岸田派の解散を「総理のクーデター」と称しています。  岸田派の解散後、3つの派閥が解散を決めています。その影響で今、無派閥議員が7割にも上る状況になりました。  後藤さんは、この状況について「総理のクーデターが順調に進んでいる」と話しています。  ただ、この展開は「両刃の剣でもある」そうです。  後藤さんによりますと「岸田総理が派閥の解散を表明したのは、9月の総裁選を見据えてのこと」だと言います。  後藤さんは「派閥は一度解散してしまうと、再結集するのは難しい状況。無派閥となった7割を、岸田総理が派閥解散というリーダーシップをとって取り込むことで、総裁選圧勝という道が見えてくる。それこそが、岸田総理の描いたシナリオだ」と分析しています。

■“ポスト岸田”が登場すれば…

 一方で、リスクもあります。  現在の「7割の議員が無派閥」という状況では、岸田総理のライバル、いわゆる”ポスト岸田”が不在です。  そこに新しいリーダー候補が出てくれば、その7割が新たなリーダー候補の方に転じてしまう可能性もあります。  後藤さんによりますと、「過去にも、そういった例が実際にあった」と言います。  それは、小泉純一郎元総理大臣の例です。  当時、自民党が混沌としている時代に「自民党をぶっ壊す」というキャッチーなフレーズを使って総裁になり、スターダムを駆け上がっていきました。  岸田総理がそういった状況を避けるためには重要な局面が「2つある」と、後藤さんは言います。

■重要な「2つの局面」1つ目は…?

 1つ目は「3月の自民党大会」です。  自民党の最高意思決定機関なのですが、この場で岸田総理が、どの様な具体的な策を示すことができるのかが重要です。  後藤さんは「パーティー券収入がなくなった状況で、議員たちは資金援助などを気にしている。この状況に対して、具体的な策を示すことができるかが、党内の支持や無派閥を取り込むカギになる」と話しています。

 

 

 

 

■2つ目は「内閣改造と党人事」

 2つ目は「内閣改造と党人事」です。  後藤さんによりますと「予算案成立後の5月ごろに行われるのではないか」という話がありました。

 

  その狙いについては

あえて内閣にライバルを取り込むことで、

総裁選に出づらい状況をつくり、

さらに“ポスト岸田”の芽を摘んでおくこと。

さらに、この流れの中で『派閥人事を脱却した』と世論に示すことで、支持率も上がる可能性があり、党内の求心力を高められる」ことだと言います。  そして後藤さんは、「この2つをうまく乗り切れば、総裁選挙の勝利をグッと手繰り寄せられる」と分析をしています。

■派閥の問題…国民が置き去りにされている状況

 どうにか総裁選を勝ちたいという、総理の思惑が伝わってきます。

しかし、話を聞いてても、どうしても自民党内の話ばかりだという感じはします。

 

  後藤さんは「この派閥を巡る問題というのは、あくまで党内の駆け引きであって

、国民が置き去りにされている状況」と指摘し、

「ですから、その中で政治とカネの問題というのに対して、

説明が尽くされることというのが何よりも重要だ」と話していました。

 (スーパーJチャンネル「newsのハテナ」2024年1月26日放送)

 

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