韓国総選挙、「第3極」の動き活発…与野党から離脱の2新党合流か(読売新聞オンライン) - Yahoo!ニュース

韓国総選挙、「第3極」の動き活発…与野党から離脱の2新党合流か

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読売新聞オンライン

20日、ソウルの国会議員会館で「改革新党」の結党大会を開き、握手する李俊錫代表(中央)と来賓の李洛淵元首相=依田和彩撮影

 【ソウル=依田和彩】4月10日に行われる韓国総選挙に向け、与党と最大野党の元代表が離党し、新党結成を進めるなど第3極の動きが活発になっている。無党派層の受け皿となれるかどうか注目される。

 保守の尹錫悦(ユンソンニョル)政権の与党「国民の力」を昨年末に離党した李俊錫(イジュンソク)元代表(38)は20日、ソウル市内で新党「改革新党」の結党大会を開催した。

 李俊錫氏は若い男性を中心に支持を集め、「国民の力」の党代表に就任したが、尹大統領や側近と対立し、党代表の座を追われた。大会で「韓国の未来を心配する、勇気ある人々の味方になって政治をしていく」と訴えた。李俊錫氏はこの日、「改革新党」の代表に就任した。

 一方、左派系最大野党「共に民主党」で代表を務めた李洛淵(イナギョン)元首相(71)は1月11日、同党を離党し、新党「新しい未来」(仮称)の設立に向け、16日に発起人大会を開催した。

 「共に民主党」では、市長時代の背任容疑などで検察の捜査を受ける李在明(イジェミョン)代表の下で総選挙を戦うことに反対する声が上がり、李洛淵氏などが代表辞任を求めていた。同じく李在明代表に批判的な議員グループ「原則と常識」に属する3議員も10日に離党し、李洛淵氏との連携を模索する。

 

 韓国政治は、それぞれ約3割の岩盤支持層を持つ左右の2大政党が無党派層への浸透を

競い合う構図で、第3極は育ってこなかった。

しかし、韓国ギャラップが19日に公表した政党支持率の世論調査では

「国民の力」36%、

「共に民主党」33%のほか

無党派が26%を占めた。

国民の2大政党への不満を示すものだ。

 

 

 李洛淵氏は20日の「改革新党」結党大会に出席し、祝辞で「時代的な課題のため、私たち皆が協力することを願う」と述べ、両新党の合流を呼びかけた。李俊錫氏は、19日に出演したテレビ番組で「今は個別の躍進が必要な時期だ」と話し、慎重な姿勢だが、「合流せずに選挙に臨めば失敗する可能性が高い。結局は合流するしかない」(政治コンサルティング会社の朴聖ミン(パクソンミン)代表)との予測もある。

 第3極の動きは、2大政党が過半数を目指す選挙情勢に影響する可能性がある。

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