1968年頃、美術館(現在の京セラ美術館)に両親に連れられて日展を観に行きました。会場内で大作の数々に、圧倒されました。
その中で、高野三三男の絵が印象に残りました。少女漫画のような絵が、美術館に展示されていることに衝撃を受けたのです。
ポップアートのリクテンスタインに通じる、ノスタルジーの要素もあります。現在ではあまり取り上げられませんが、高野の絵は大衆的という評価を受けていました。
高野は藤田嗣治の取り巻きの若手作家として、パリで評価を受けました。藤田の影響を受けて、キャンバスの下地に凝り、陶板のような画面を作りました。その為に作品が傷み易く、現在では画面に亀裂のない作品はほとんどないと思います。
時を同じくして、国立近代美術館ではロートレック展をやっており、こちらは観ませんでした。その後、展覧会に展示されていた「マルセル(肖像画)」が盗まれて、観ておけばよかったと思いました。時効成立後の1976年に「マルセル」は大阪で発見され、京都住まいの中学教諭が大阪の知人に預けたものと報道されました。
