フライングアームブレーキ | yes_maimai1981のブログ

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滋賀県湖南市在住
主に釣り関係、特にリョービのバリウスに特化した記事がメインです。
時折、車、バイク、家の外構、その他もろもろをアップしていきます。

本日のお題 フライングアームブレーキ修理&改造



バリウス&イクシオーネを所有すす方にはおなじみのフライングアームブレーキ。

その最大の特徴は遠心ブレーキを外部ダイヤルで微調整できるところ。

この恩恵を一度でも体感してしまうと、なかなか他のブレーキシステムに乗り換えられなくなります。

特に、同じリールで複数のルアーを扱うようなおかっぱりやキャストフィールにこだわる方には非常にいい機能だと思います。

ダイワのマグがスライドする構造(最近のもの全般)も近いフィーリングですが、フライングアームブレーキが一段上手な印象です。

これは、シャフトレススプールによるところもあると思いますが、ブレーキの初期設計の素晴らしさだと思います。

もちろんシマノの遠心でもセッティングが一度決まれば非常に気持ちよくキャストできますが、そのセッティングを微調整できる感じです。

最近では、ようやくキャスティングも身についてきてセッティングで追い込めないところは技術でカバーできるようになってきましたが、やはりベストなセッティングは非常に気持ちがいいです。

(ちなみに2005年以降のリールを所有していないので、思い込みによるところも多々あると思いますが、ご勘弁ください)


少し話がそれましたが、ここからが本題です。

本来であれば、ブレーキが微調整できるはずなのですが、以前より微妙な違和感がありました。

それはセッティング後半の微調整の際、あるダイヤル数値を境に急激にセッティングが変わること。

以前は、消耗したブレーキしか持ち合わせておらず、シューの状態がいいのか悪いのか判断ができなかったので、もともとの『セッティングの限界』だと思っていました。

なので、仕方なくメカニカルを利かしたり(巻き重りが嫌いなので、本来はメカニカル0)、ダイヤルを1段きつくしたりでごまかしていました。

しかし最近、状態の良いリールをてにいれてびっくり!きちんと微調整ができるではありませんか!!!

この時点(およそ半年前)から試行錯誤していきついた結論、それがシューの摩耗です。



上の図が簡単な説明です。

状態のよいシューをみて初めて知ったのですが、もともとはシューの接触部分は半球状です。

なので、ライニング(ダイヤルで調整できる円盤)との接触は点(厳密には遠心力による押さえつけで極小の面)になるよう設計されているはずです。

ところが、摩耗が進み接触面が現れだすとその面で接触する近辺のみブレーキが強くなります。

これは思い込みではなく、実際に摩耗が進んだシューを先がとがるように研いだもので確認して確信しております。

(多少のフラシーボ効果はあるとは思いますが、、、)

本来であれば『シューを新品に交換』→『めでたしめでたし』なんですが、すでに15年ほど前に生産終了したモデル、、、。

やはりないものは自作で何とかするしかないです。


今回制作したのは、当方おなじみのPOM(ポリアセタール)の白色(摺動グレード)をCNC加工したものです。

なぜ摺動グレードかというと、もともとのブレーキを触った感触からの勘です。

ここら辺は、いったん使用してみないとフィーリングがわからないので今後いろいろと検討していく予定です。

交換は、

①もともとのブレーキシューを外す(カッターなどでこじればすぐに外れます)

②シンナーに10分ほどつけて残った接着剤を柔軟化し、ブラッシング(歯ブラシで十分)

③接着部分をカッターややすりでならす(手持ちのイクシオーネのパーツは初期のバリが多く、シューがきれいに取り付けられなかったため)

④2液型耐水接着剤を塗布して、組み付け

⑤精密バイス&治具で圧着

⑥昇温装置で50~70度で1時間ほど硬化(耐水グレードの接着剤は硬化時間が遅い為)

⑦最後に接触部分に残った接着剤を丁寧に取り除いて完了

意外と、手間がすごいです、、、。

もともと両面加工が必要なので、制作自体も大変なのですが追い打ちをかけるように大変です。


ちょっと反響が気になるので、ヤフオクで出品してみます。

よろしかったら検索してみてください。