イエティ#15「逆張ヶ浜に夕陽が落ちる」を観てきました。
イエティは「ヨーロッパ企画でいろいろやってきた大歳倫弘が作・演出を手掛けるプロデュースユニット」ということですが、ヨーロッパ企画ファンにも関わらず、これまで観たことがありませんでした。
公演期間が短かく観劇予定も入っていたので少し考えましたが、ヨーロッパ企画メンバーも出演しているので強行しました。
久しぶりの昼夜ダブルヘッダー!
常識的な考えからあえて外れた主張や意見をすることを「逆張り」と言うそうです。
会社の会議でも「逆に~」とか、「あえて~」とか良く聞きます。
時折、全く逆張りになっておらず「どこが逆なんだよ!」と突っ込みたくなる発言もあるのですが、大歳さん曰く「本来の意味を飛び越えて一種のコミュニケーションになった」のではないかとのこと。
確かに相手の意見を否定せず、自分の意見も主張するというスタンスになっていっているので今の時代に沿ったコミュニケーション手段なのかもしれません。
で、振り返ってみると自分も「逆に~」って言っているよなぁ・・・と思いながら観劇。
藤谷理子さんが演じるバーでアルバイトしている女の子が好意を寄せているらしき男性客と旅行に行く話で盛り上がっているところに元カレが現れます。
彼女に未練があるようで沖縄旅行に一緒に行かないかとの誘いを受けますが彼女はそれを断り、それ以上の素敵な旅をしようと相談するふたり。
そこに客として現れる石田剛太さん!
意気投合した3人は、まだあまり知られていない海がきれいな島へ旅行することになります。
そして、島に向かう船の中で出会った女性や卒業旅行中の学生とともに逆張りの旅行が始まります。
旅の途中で色々なトラブルが発生しますが、「逆にね!」と言って選択した先には更なるトラブルが待ち受けています。
理子さん演じる女の子が元カレと旅行に行っていたら・・・と妄想するシーンもあるのですが、自分の選択に後悔が見える彼女に対して、それが「順張り」だったのだと答える元カレ。
「逆張り」をテーマにしたコメディ作品でありながら、自分の選択を肯定してくれるメッセージも受け取りました。
劇場が新宿シアタートップスなので、ヨーロッパ企画公演のような凝ったセットではありませんが、観終わってみるとそれが却って良かったなぁと思います。
#15なので過去作品を見逃していることが悔しいけれど、カーテンコールで石田さんは「大歳さんが次作は今回のように間隔を空けない」と言っているらしいのでしっかりチェックしておこうと思います。