韓国で最も有名な作曲家であり歌手でもあるユヒヨル。
2022年7月17日、そんなユヒヨルの楽曲盗作疑惑が韓国のマスコミをにぎわせた。
ユヒヨルの「とても私的な夜」という曲が坂本龍一の「アクア」の盗作だというものだったが、
ひとたび明らかになると盗作とみなされる曲が出るわ出るわ。
https://www.youtube.com/watch?v=06otxBrFJyw
※ とても「私的な夜」なのか「詩的な夜」なのか、はたまたそれ以外なのか。
漢字を捨てたハングルだらけの韓国語からは言ってる本人しか断定できない。
盗作とされた曲の中には有名なものがいくつも含まれている。
そして、盗作疑惑がありながら、またまたソンシギョンや、イムンセといった
韓国を代表する大物バラード歌手に、それらの曲が提供されている。
イムンセの「早朝割引」など、聞けば韓国人なら誰もがサビを口ずさめるほど有名だし、
日本にも多くのファンがいる。
この曲は布袋寅泰の「サレンダー」をまねたものであると盗作リストに並んだ。
ユヒヨルは自ら芸能事務所を運営している韓国芸能界の大物であり、
また人気MCとしてバラエティ番組でも活躍し、多くの芸能人から人格者として尊敬を集めていた。
長年盗作を指摘してきた一人のファンが、疑惑の曲を含むアルバムがリリースされることに義憤を感じSNSに盗作疑惑を掲載、これをユヒヨル本人が自身の番組の中で認めた、というのが今回の経緯である。
ユヒヨルは「坂本龍一に対して長年強い崇拝の気持ちをもっていたため、いつしか作品が似通ってしまった」などと坂本龍一を上げてみせて、盗作する意図はなかったと説明した。
このような態度に当初韓国内では「堂々と盗作を認めるとは実に潔い態度だ」と肯定的な反応が見られた。しかし、国内ニュースで原曲との対比が何度も行われ、
自分たちのよく知っているなじみの曲とそっくりな日本の曲が
ずっと以前から存在していた事実に、韓国の人たちも驚きを隠せず、
ひとたび不信感が広がると、そのあとはネット上であの曲も、この曲も、と原曲探しが始まった。
この件について注目したいのは、韓国のコンテンツは様々に「盗作」だらけな中で、
今になって韓国社会がこれを問題視し始めたという点だ。
ヒヨルの作品の多くが盗作ではないかということは20年以上に及ぶ当初から韓国内では何度もささやかれてきたことだ。今回、この件が問題化すると多くのユーチューバーが過去の疑惑の数々をアップし始めた。
https://www.youtube.com/watch?v=3jz3OaV7EEg
しかし例えば、音楽家ガチ氏は自身の投稿動画の中で、過去に
「(原曲と)似た感じはするけど、本人の実力がすごいから、盗作とは言えないほどの作品に仕上がっている、それが実力があるっていうことだよね」
「これくらい変えてあるならOKだよね」
などと発言している。
「多くの人がレファランス音楽を作っているし、オマージュ曲を盗作といってよいのかどうか難しい」
などと言葉を濁してもいる。
レファランス音楽、オマージュ、ベンチマーク。そんな言葉で韓国社会は「盗作」を許してきた。
今回の件について複数の曲があからさまに類似しているにも関わらず、現在癌で闘病中だという坂本龍一側は「法的措置を取るに値しない」という対応をした。原作者が告訴しなければ著作権法違反は成り立たない。しかしネット上では盗作疑惑の楽曲の「魔女狩り」が広がり、当のユヒヨルは芸能活動を中止した。
問題はユヒヨル個人の盗作ではなく、韓国芸能界の重鎮によるあからさまな盗作が長年放置されてきたことにある。
今しばらくはこのような韓国音楽界の悪しき慣習を見直すべきだという論議が広がっている。
どうせ一時的に騒いでいるだけで結局は何も変わらないだろうけれど、
少しずつこうして韓国内の認識も変わって、何でもかんでもパクる社会が恥ずかしいことに気付いてほしい。
以下、盗作疑惑が浮上しているユヒヨルの曲とその原曲である。日本人の曲が多い。
1.내가 너의 곁에 / Hands to heaven - Breathe
2.스치다 / One Summer Day - 久石譲
3.해피엔드 / ずっと読みかけの夏 -富田ラボ
4.Happy birthday(ソンシギョン) / Happy Birthday -玉置浩二
5.안녕 나의 사랑 / GREEN DAYS -槇原敬之
6.고백 / もう恋なんてしない -槇原敬之
7.넌 어떠니 / Lea - TOTO
8.너의 바다에 모무네 / エイプリルフール -富田ラボ
9.좋은 사람 / Wedding Peach DX - Sweet Little Love
10. 아주 사적인 밤 / AQUA - 坂本龍一
11. 내다 켜지는 시간 / 1900 - 坂本龍一
12. Please don’t go my girl / Public Announcement – body bumpin
13. 공원에서 / Returh to Heart- David Lanz
14. 슬픈 이야기 / sweet sorrow - T square
15. 나는 달 / バラの花 - くるり
16. 환생 / Will you be mine - Earth Angel
17. 가족(イスンファン) / 鏡の中のヒーロー – 杏里
18. 프라지파니 / 東京快晴 - 大貫妙子・坂本龍一
19. 일요일 오후 / トロイメライ - シューマン
20. 조조할인(イムンセ) / サレンダー - 布袋寅泰
21. 래셋 / Chaka - ディビッド フォースター
22. 저녁식사 / Everything but the girl - Corcovado
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