ソウルで暮らす日本人駐在員の子どもが

クレヨンしんちゃんやセーラームーンが日本のものだと言ったら

嘘つき呼ばわりされていじめられる。

韓国の人々が生まれたときからあまりにも当たり前に周りにあるので、

日本製だと気づかない、そんなものが韓国には数え切れないほどある。

 

日々使っている言葉の多くもそうだ。

日用品の中にも、会社組織の中にも、反日を語る教科書の中にも

たくさんの「日本」がある。

韓国人が知っているものもあるが、気づいていないものの方が多いだろう。

 

そのひとつがヤクルトである。

2019年11月3日の中央日報日本語版、

【韓国の長寿ブランド】500億本売れた国民的発酵乳「ヤクルト」

この記事を書いた記者が、まさかヤクルトが日本発祥だと知らないはずはないと思うが

この記事の中には、一言も日本への言及はない。

 

この中央日報の長寿ブランドシリーズは

韓国オリオンの「チョコパイ」

どうみてもかっぱえびせんである農心の「セウカン」

など、日本ルーツど真ん中の商品を次々と取り上げているが、

いずれも日本のニの字も出てこない。

 

本気でそう思っているのか?

 

今年の8月、日本製品不買運動が盛んになったころには、

ヤクルトを不買対象にするべきかどうかが大きな話題になった。

日本の持ち株が30%、韓国パルドの持ち分の方が多いから

不買対象にはならない、ということで落ち着いた。

 

今年8月の韓国の方の個人ブログによると

韓国ヤクルトと日本との関係について述べる記事が

Daumのサイトから次々と削除されている、という。

Daumの「権利侵害申告センター」に対し、韓国ヤクルトから名誉棄損だとして

削除の要請があり、それを受けて削除、されているのだという。

 

韓国ヤクルトは不買運動の荒波の中でターゲットにならないように必死なのだ。

企業として正しい態度だ。

我々日本人は「がんばれ、ヤクルト」と応援するべきだろう。

 

私だってソウルの街で反日デモに出くわしたら韓国人に成りすましてその場から逃げ出すだろうから。

 

韓国では数年前からヤクルトブームが続いている。

ヤクルトグミ、ヤクルト味のアーモンド、ヤクルトアイス、ヤクルトクッキー、

ヤクルトのフェイスパック、ヤクルト味のポテチまで、

ヤクルトの小瓶のデザインの商品が韓国人の暮らしの中に根付いている。

根付くように努力してきたのだ。

くだらない反日につぶされてたまるか。

 

 

良いものを買いたいという消費者の思いを踏みにじって、

商売に反日イデオロギーを持ち込む点が既に商道徳に反している。

 

日本で生まれた商品を開発し、マーケットを拡げてきた過程には

日本人の創意工夫に加えて、韓国人従業員の努力が注がれてきたはずだ。

こんな努力が不毛な反日によって損なわれ、韓国の力を決定的に削いでいく。

 

不買運動によって韓国は何を得たのか。

こんな動きを見たら、韓国国内の商売人の商道徳も地に落ちるであろう。

「商道(サンド)」というドラマがあったから、

韓国にも商人の「道」があったのだろうと思うが。

 

日本にダメージを与えようと喜々としながら、

その実、韓国が失っているものが大きいようにみえる。