少し前に。
大阪のイベントに参加した時のこと。

ホテルでたっぷり休養をとって出掛けた。
ドレスコードは和装。

示し合わせたつもりはなかったけれど
カップルそのものというようなコーディネートに仕上がった。

彼は、私のアイラインを借りると目のまわりをふちどってメイクを施す。
まるで、狸みたいだ。

「可愛い。」
私は彼の顔を覗き込んでは喜んだ。

「親近感がわくやろ。」
普段の彼は狐顔、私は狸顔。

イベント会場は。
東京には存在しない、ある意味アンニュイでいい加減な界隈がひとつの箱に集約された空間だった。

ヘンテコな格好をしている私たちは、その空間に存在して然るべき住人のように映る。

アンダーグラウンドに生きる弱くて強みをもった人々。

狂っているようで利己的で礼儀正しい人々。

垣間見た。
私にとっては、久し振りの空間だった。

素敵な絵が飾ってあったな。

投げやりなお習字も飾ってあったっけ。

紅い昇り旗に、DJブース。
赤い提灯に、蒼いネオン菅。

グチャグチャなものが心地よいのは、こういう場所の特権だと思う。

カレーライスやおでんが売られていて学園祭の要素も漂う。

様々なジャンルの音楽が流れ墜ちる。
アルコールと煙草の煙が立ち込めては夜に溶けていく。

カルチェラタン。
全く間違えているが、そんなニュアンスを想いだしていた私。







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