シャムちゃんは、




この場所から、

おじいさんが、ご飯を、ポンと投げるのを、


いつも、

待っていた。




外からは、窺(うかが)い知れない、

この中庭で、


不幸の連鎖は続いていた。




最初、おじいさんに、


「冬は、猫たちは、どうしているのですか。寒さを凌げる場所を作りたいのですが」


と言ったら、


「吹き溜まりの、木が立て掛けてある場所は、雪入らないし、そこで生きてるから、大丈夫だよ」


と言った。




しかし、

私が、子猫を連れて行くことが続くと、


おじいさんは、こう言い出した。


「春になって、雪が解けると、猫の死体が出て来るから、土に埋めて供養している」




おそらく、

私が、可哀想だと思えば、全部を連れて行ってくれるのではないかと、

本当のことを、言ったのではないだろうか。






シャムちゃんを、保護。


ガリガリで、あまり食欲もなく、すぐに病院へ。





そして同じ頃、

隣の現場で保護した、シロくん。


シロくんは、風邪をひいていた。



抗生剤と目薬で、

3日もあれば、症状は良くなる。

しかし、10日は続ける。



3週間後。

シャムちゃんとシロくん、

譲渡会へ。







そして、

茶白くんと、もう1匹のシロくん。



保護した頃。




譲渡会へ。



そして、2匹ずつ、

それぞれに、里親様が決まった。



この先住猫さんは、

山で、保護した猫だと聞き、私は嬉しかった。



そして、
こちらも、2年前に譲渡会から迎えたという、先住猫さん。



どちらのご家庭にも、保護猫がいて、とても嬉しかった。



保護犬、保護猫の、

保護動物の輪が、広がって欲しい。






そして、

今月に入り、8匹に里親様が見つかり、ホッとしたのも束の間、


この現場の、おじいさんから電話があった。




おじいさん、

脇の下に腫瘍があり、検査入院するそうだ。


私が、外猫にご飯をあげに行けばいいんだな、と解釈していたら、


おじいさん、

「家の中の猫を、預かって欲しいんです」


「家の中にはいないって、言ってましたよね。何匹いるんですか」


「1匹です」




焦った。

1匹だけで、良かった。






随分、立派な猫だった。




そして、
外猫に、ご飯をあげに通いに行っていたら、


シャムちゃんがいた、おじいさんの家に、初めて見る猫が出入りしていた。



おじいさんを訪問。


おじいさんは、

「大ちゃんの事だな」

と言った。


おじいさん、もう知ってる猫はいない、と言っていたのに。



おじいさんは、
大ちゃんのことが可愛かったらしく、私には、言わなかった。



しかし、

可愛いからと言って、中には入れない。



そんなの、自分の為の、エサやりではないか。




大ちゃんは、

2〜3回出産しており、大雪の冬を、2回は外で過ごしている。

目の前で、子供が死んでいくのを見ている。




大ちゃんを、保護。




大ちゃんは、哀しい顔をした猫だった。





大ちゃんを、連れて帰る時、



おじいさんの、


「大ちゃん、大ちゃん」


と呼ぶ声が、





虚しく、響いた。



























先日、ぼったくり商会  より頂いたご支援により、
捕獲器3台が、届きました。
ずっと欲しかったので、感謝の気持ちでいっぱいです!!

残金の ¥11,842 で、治療中の子猫に使う為、デオシートワイドタイプ(54枚入り)を、8個購入致しました。



本当に、助かります!!

ぼったくり商会の皆様、協賛、賛同して下さった皆様。誠に、ありがとうございました!!








11/7  T・T様 3,000円
11/7  オダニ様 3,000円
11/9  S・K様 20,000円
11/9  ゴトウ様 3,000円
11/11  M・M様 5,000円
11/12  N・H様 5,000円
11/12  ナナ様 5,000円
11/12  カナ様 5,000円
11/14 M・N様 30,000円


子猫の保護が続き、たくさんのご支援、ご寄付を、本当にありがとうございました!!
2人のおじいさんに振り回されたというのか、風邪をひき、冬も近づいてきた事で、気持ちも滅入っていますが、何とか頑張っています。
いつも、いつも、ありがとうございます!!