20年の不幸の連鎖。




飼い主のおばあさんは言った。

「20年間、苦労した」


猫たちは、

「20年間、苦しんだ」


この20年は、一体何だったのだろう。



「もう終わりにしたい」


おばあさんは、そう呟いた。




「7年前、近所の人に通報された」

「子猫が増えると、息子に怒鳴られ、子猫が死ぬと、安心した」


猫が車に轢かれようが、

カラスに襲われようが、

何とも思わなくなっていた。


おばあさんは、感情が麻痺していた。




最初は、優しい気持ちがあったはず。


そこには、確かに、
お腹を空かせた野良猫に、ご飯を食べさせてあげたい、という、
優しい気持ちがあったはず。



責めるだけでなく、批判するだけでなく、

もっと早く、

協力者がいてくれたなら。



この現場の、
不幸の連鎖を終わらせるには、


後、2匹。


黒猫のメスとオス。





この2匹は、近くに寄ることすら出来ない。


捕獲器での保護になる。




多数の猫がいる現場で、

狙った猫を、捕獲器で保護することは、

とても難しい。





そして、絶対に忘れないように、

心に言い聞かせていること。




一匹でも、

今の状況より、

さらに不幸にしてはいけないということ。





捕獲器の中で暴れる猫を見て、

驚いて、怖くなって、

その場所から、いなくなる猫がいる。



慎重にやらなければならない。










捕獲器に入ったら、

他の猫に見られないように、

速やかに、タオルをかけて、車へ運ぶ。





黒猫のメスを保護。




黒猫のオスを保護。




この少し前、

私は、おばあさんに言われた。



「土、日、祝日は、若いのが休みだし、孫も自転車乗ったり、バトミントンしたりするから、この辺、ウロウロされると、ちょっと・・」



黒猫の保護は、それぞれ、深夜に及んだ。





黒猫のメス。

不妊手術、耳カットへ。



黒猫のオス。

去勢手術、耳カットへ。






これで、7匹全頭、

不妊手術が、完了した。













この場所で、たくさんの猫が死んでいった。

車に轢かれ、カラスに連れ去られ、大雪で行方不明になり、

無残に、死んでいった。







しんどかった。

心が、

しんどかった。



でも、終わった。



久しぶりに、

本当に久しぶりに、




嬉し涙が流れた。










ご支援のお願い
個人で、野良猫の保護、不妊去勢、里親探しをしています。
また、多頭飼育崩壊現場の不妊去勢をしています。
1000円のご支援で、出来ること、たくさんあります。
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ご支援下さいました皆様、本当に、ありがとうございました。

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 11/2   シジミママ様
 11/5   マツバラ様
 11/6   シダ様

ご支援下さった皆様と一緒に、この現場の不幸の連鎖を終わらせたと思っています。
本当に、感謝の気持ちでいっぱいです。
ありがとうございました。