車の鯖読み | パパ?のブログ

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しばしば記事を書くのを怠けてしまいますが、今は過去に乗った車、運転した車のことをメインに書いていきます。それぞれの車の良い点や悪い点も含めて紹介しています。イメージとはかけ離れた実態を持った車種もあるので、少しでも参考になれば幸いです。

今日はマセラティのフィナーレとして五代目クアトロポルテを

紹介しようと思いましたが、いつもマセラティは溢れ出る想いが

過ぎてどうしても長くなってしまうので、箸休めに

 

フォルクスワーゲン

シロッコR

 

についてご紹介します。

ちょっと話はずれますが、車の世界ではたまに公称と実馬力

がずれている車があります。

多くの場合、公称の方が大きな数字を掲示しているのですが、

ごく稀に実馬力を下回る数値を掲示することがあります。

 

特に280馬力規制時代の日本ではそのような例が散見され、

R34 GT-Rや三菱GTO、マツダ ユーノスコスモなどは実馬力

では300馬力を上回っていたのに、280馬力により自主規制する

必要があったため、公称280馬力とされていたようです。

 

ちなみにシロッコRは実際には実馬力を下回る数値を公称して

いるわけではないと思われます。

でも走ると「本当にこれ256馬力しかない?」と思わせるほど

速い車でした。

 

本モデルはシロッコは三代目でして、ベースモデルは2008年に

発売され、「R」は翌2009年に発売されました。

 

初代はゴルフ1をベースにカルマンギア・クーペの後継として

1974年に発売され、二代目はゴルフ2をベースに1982年に発売

されていますが、事実上コラードにバトンタッチし、1992年

には完全に姿を消しています。

初代と二代目は車としては覚えていますが、乗ったことないのと

それほど思い入れがあるわけではないので、特に言及はしない

こととします。

 

コラードが1995年に生産終了していたため、ワーゲンとしては

13年ぶりのクーペモデルとして誕生し、日本においては2014年

に販売終了していますが、本国では未だに生産・販売が続いて

います。

 

本国では1.4リッター、直列4気筒ガソリンターボの122馬力仕様

CAXA、160馬力仕様CAVDのに加え2リッター、直列4気筒

ガソリンターボの200馬力仕様CAWB、211馬力仕様CCZB。

ディーゼルでは2リッター、直列4気筒ターボディーゼルで

143馬力仕様のCAGA、170馬力仕様のCBBBが用意され、

そしてRにはの2リッター、直列4気筒ターボガソリンの265馬力

CDLエンジンが与えられています。

またミッションはダブルクラッチの6速もしくは7速DSGに加え

全グレードに6速マニュアルトランスミッションが設定されて

います。

 

なお日本には2009年にCAVD搭載のTSiとCAWB搭載の2.0TSi

から導入され、2010年1月には2.0TSiのエンジンをCCZBに

変更し最高出力が211馬力への向上されています。

そして2月には満を持してシロッコRが導入されました。

ちなみに日本仕様のRは最高出力が256馬力となっており、

本国に比べ若干低下しています。

またディーゼルとマニュアルは日本には導入されませんでした。

 

シロッコRはエンジンは上記の通り256馬力と、今時騒ぐほどの

パワーがあるエンジンではありませんが、出力特性が非常に良く

33.7kgmのトルクを2400〜5200回転の間で発生し続けます。

また車重が1410kgと近年の車の中では非常に軽いこともあり、

非常に力強い走りを見せてくれます。

0-100km加速は5.8秒。最高速度はリミッター作動で250kmと

なっています。

 

ゴルフなどにあるAWDの4Motionは持たず、全車種FFですが、

フロントがマクファーソンストラット、リアが4リンクのサスも

懐が深く、しっかりとストロークしてトラクションを路面に

伝えてくれます。

そして前後ともにスタビライザーが標準で付いているので、

コーナーもかなりのスピードで侵入しても怖さを感じません。

 

ステアリングへの応答も非常に良好で、全長4255mm、

全幅1820mm(全幅は必ずしも小さくはありません)の小さな

ボディーでキュンキュン走れて本当に楽しい車でした。

 

ドライビングポジションもFFの右ハンドルという若干不利な

条件でありながら、ペダルの配置なども含めそれほど違和感は

とても運転をしやすい車です。

 

 

フロントスクリーンからの前の視界も非常によく、総じて安心

して飛ばせる車に仕上がっていると思いました。

またこれに乗ったのは日本導入直後だったのですが、登場して

間もないのにこれほど完成度が高い車はそうはないのではないか

と思います。

 

最近ディーゼルゲート事件ですっかり評判を落としてしまった

フォルクスワーゲンですが、アウトバーンで鍛えられた車作りの

実力はやはり伊達ではないと感じました。

 

またリアを絞ったデザインですが、リアシートも大人でも座れる

形状とスペースを持っており、まだ子供が小さな家族だったら

充分日常的な仕様に耐えうると思われます。

閉所恐怖症の僕はお断りではありますが。。。

 

残念ながら2014年で日本への導入は終了となったシロッコ及び

シロッコR。とにかく運転していて楽しく、中もそこそこ快適で

なんとか家族仕様ができ、見た目もみすぼらしくない。

特に中古となった今は値段もかなりこなれており、

バリューフォーマネーが高い車の1台として強くオススメ

できる車です。