風力発電が野鳥に与える影響を考える会北九州 

Association to protect wild birds from windpower

 

「バードストライク監視」の既成事実を残すための事後調査?

ミサゴ~風車の回転範囲の高さを飛翔する。極めてバードストライクの可能性が高い。

写真提供:ⒸT.ITOYAMA

 

 タカの仲間のミサゴ(準絶滅危惧種)は、上空でホバリングをしながら海面近くの魚を探し、見つけると海にダイビングし、魚を捕えます。風車の回転範囲高さを飛翔することも多く、風車が回っていて危険なことも認識できず、風車の羽根に叩き落され、響灘埋立地の風車下で死骸が複数確認されていることからも、バードストライク(以下BS)の可能性が極めて高い野鳥です。響灘洋上風車群に近い白島(男島)で多くの巣が確認されていることからも、林立する25基洋上風車の影響を大きく受ける野鳥です。

 

 

海上を飛翔するオオミズナギドリ~洋上風車に群れで衝突する恐れがある! 

写真提供:(公財)日本野鳥の会

 

 上の写真は響灘でも見られるオオミズナギドリ(日本・オーストラリア渡り鳥条約掲載種)の群れです。遠くオーストラリア周辺から毎年日本に渡って来て、島で集団繁殖(子育て)をします。日本国内では数限られた島嶼地域でしか繁殖しておらず、響灘では白島(男島)に毎年数千羽が渡って来ます。渡り鳥条約の野鳥であるため、その保護に努めなければなりませんが、増してや風力発電事業者は風車の羽根にはじき飛ばされないように対策をすることは当然のことです。しかし事業者は、「オオミズナギドリは海上では低空飛翔するのでBSの可能性は低い」と、影響が軽微であると主張します。それは事業者にとって都合のいい主張です。確かにエサ探しの時には、海面すれすれを飛翔しますが、移動の際や風の強い天候では高く飛翔するため、影響は軽微とは言えません。事業者はそれを念頭に事後調査を実施しなければなりません。

 

 そのほかに、ウミウなどが響灘で潜ってエサを獲ったり、上空をⅤの字型で飛翔したり、また寒くなるとカモメ類やカモ類が響灘エリアに越冬のために渡来したり、響灘は北九州の生物多様性を象徴するような海域です。それだけに、稼働開始した25基洋上風車の影響を極力小さくしなければなりません。

 稼働開始後の事後調査は、影響軽減に向けての調査でなければならないのですが、

事後調査期間はわずか1年(20年間も稼働するというのに!)

BSの有無を監視するカメラは25基のうち、わずか2基!

BSしたと思われる野鳥の死骸回収は、風車のメンテナンス時に月4回。

著しいBS発生の場合は、専門家に相談するとはいうものの、著しいBSの基準もなし。

 事業者は「1年間の事後調査を見てから」「専門家と相談、検討」を繰り返すばかりで、野鳥への影響の実態を把握できないまま、形ばかりの事後調査に終わるのではないかと懸念しています。この事業に共同出資している電源開発(JーPOWER)や西部ガス、クラフティア(旧、九電工)などの有名企業は、異口同音に自然環境保全や生物多様性を社の方針に掲げていますが、これらの矛盾をどう説明するのでしょうか。

 響灘の生物多様性を脅かし、さらに風車から発生する低周波音による近隣住民への健康不安など、およそ「環境にやさしい風力発電」とは言えません。これからも、洋上風力発電事業と誘致した北九州市に対して、その責任を追及していかなければなりません。

 

 4月25日、芦屋町はまゆう公園から岩屋海岸の風景を見て来ました!

 国内では巨大風車の建設によって、良好な景色が損なわれることを風力発電建設の反対理由にしている所もあります。近くでは佐賀県唐津の虹の松原、遠く東北地方では国立公園内の景勝地への影響などです。さて、このブログをご覧のみなさまはどう感じられるでしょうか。林立する巨大風車は本当に「環境にやさしい」のでしょうか.......。

 

「風力発電が野鳥や人に与える影響」と題して、メッセージパネル展をブログで公開しています。下記URLをクリックして、どうぞご覧ください。

 メッセージパネル展「風力発電が野鳥や人に与える影響」

※公開しているメッセージパネル展のブログ(gooブログ)はサービス停止されていますので、今後の更新はありません。

 

野鳥にもやさしい風力発電であってほしい

We want wind power to be wild birds friendly.