風力発電が野鳥に与える影響を考える会北九州

Association to protect wild birds from windpower

 

事業者はもちろん、誘致した北九州市も

負の影響を軽視!

そして市議会も問題意識無し!

 

 今年(2026年)3月に運転開始した福岡県北九州市若松区沖の響灘洋上風力発電25基ですが、その海域を飛び回る野鳥たちは、事業者が実施する事後調査を横目に見ながら、昨日はトビさんがはねられそうだった」「今日はミサゴさんが危なかった」「海上でエサ探しするオオミズナギドリさんたちは、群れでぶつかっているかも?」「風車に弾き飛ばされても波にさらわれるからわからなくなってしまう・・・と、心配し合ってるかもしれません。

奥に丸く見える島はオオミズナギドリが集団で子育てを

している白島(男島)。この海域でエサ探しをするとき、

うかつに高く上昇すれば危ない、危ない!

 

 野鳥たちにとって、こんな危険極まりない響灘にしたのは、まずは誘致した北九州市とそれに乗っかった事業者ですが、今回は問題意識の無い(と言っていい)市議会各会派に対して、市議会で質疑を行うこと、「風車病」の調査について、意見と要望を送りました。

以下、その全文を紹介します。

 

 

北九州市議会議員団様

響灘洋上風力発電の問題点に関する意見と要望 2026年7月吉日

 

 先の市議会において、「響灘洋上風力発電~経済波及効果を期待」という質疑が行われました。

 当方としましては、北九州市における経済活性化については異存ありませんし、理解をしているところですが、その施策や開発によっては、自然環境に悪影響を及ぼすことを懸念しております。

 

 現在若松区沖で稼働中の響灘大規模洋上風力発電は、響灘海域における鳥類をシンボルとする生物多様性に重大な悪影響を及ぼす一面があり、経済波及効果を期待するだけでなく、北九州市の環境施策に基づいた鳥類等への配慮と対策が不可欠です。

 事業者(ひびきウインドエナジー社)は環境アセス実施によって、鳥類をはじめとする海域の生物に及ぼす影響は小さいと結論付けておりますが、その影響予測は事業を進めるためにそのように結論付ける必要があっての結論です。事業者自身による環境アセスは(※1)、事前調査が不十分な上に、実効性ある風車へのバードストライク防止策(※2)を示しておらず、さらに現在実施されている事後調査も実効性のない手法(※3)であることは、響灘海域の生物多様性をないがしろにする風力発電事業と言っても過言ではありません。鳥類への影響を未然に防ぐ「予防原則」に則った風力発電事業でなければなりません。希少種であるなしにかかわらず、鳥類への影響を低減することは、「環境にやさしい風力発電」にとって、避けることはできない重要な課題です。

(※1)事業者に都合のよい環境アセスではなく、客観的に

     影響を予測する第三者機関による環境アセスが望まれる。

(※2)風車に鳥類が近づいたら、自動的に風車の回転を

 停止するシステム。

(※3)25基の洋上風車のうち、わずか2基のみにバード

 ストライク監視カメラを設置するなど、鳥類への影響実

 態を把握するには程遠い事後調査である。

 

 また、洋上風力発電が及ぼす影響は、鳥類への影響だけではなく、風車から発生する低周波音による海岸住民や白島石油備蓄基地従業員への健康障害(※4)の恐れもあります。そして穏やかであった響灘の景観損傷もあります。

(※4)風車の回転時に発生する低周波音によって、

 めまい、頭痛、吐き気、不眠症などが起き(「風車病」

 とも呼ばれる)、風車との距離が4~5km離れても

 その症状は起きる。国内の医師や研究者によって解明

 を進めているが、環境省がその因果関係を認めていな

 いために、症状を訴える被害者(風力発電稼働数が多

 い北海道や東北地方に多い)は困窮している。

                                                                

 風力発電をはじめとする自然エネルギーの重要性については十分理解しておりますが、「環境にやさしい」と言われる風力発電が上記のような影響があることは本末転倒です。国内の陸上風力発電では、建設に伴う自然破壊や景観損傷、健康障害が問題となっており、自治体を巻き込んだ紛糾事例も少なくありません。近隣においては、下関市安岡地区の紛糾事例がありました。

 これまで、数名の市議会議員の方や議員団に対して、洋上風力発電が及ぼす影響について意見をさしあげましたが、一様にご理解を示していただいたようですが、問題を改善するための行動は起こされていないと思われますので、以下に当方からの要望を記します。

1.「野鳥にも人にもやさしい風力発電」に向けて、事業

 を誘致した責任がある北九州市(武内市長)に対して、

 市議会で質疑を行い、響灘洋上風力発電の問題点を

 摘し、事業者への勧告等を行うことを求めてください。

2.現在、運転開始後の事後調査として、風車から発生

 する低周波音の測定が行われているはずです。低周波

 音が確認されたら、市民の健康を守らなければなら

 い北九州市に対して、海岸住民や白島石油備蓄基地

 従業員の健康調査の実を求めてください。

 (当方は事業者に求める予定です)

 

❖事実関係把握のためのヒアリングは、関係部署

(港湾空港局洋上風力拠点化推進課や環境局ネイチャ

 ーポジティブ課)だけではなく、事業者にもヒアリ

 ングされることをお勧めします。

❖この意見・要望書は市議会議員団の各代表様に送っ

 ております。党派を超えた取り組みを期待しており

 ます。

❖ご参考までに、日本野鳥の会北九州支部ホームペー

 ジ(wix.com)の巻末にリンクしております

 「メッセージパネル展」をクリックしてご覧くださ

 い。

 

 北九州市においては、風力発電の問題を指摘する市民の数は多くはないかもしれませんが、少数意見を軽視することなく、また党利党略に走ることなく、市民の負託に応えていただくようお願いする次第です。

ぜひ賢明な行動を起こしていただくようお願いいたします。以上

                                                             

 

 

野鳥にもやさしい風力発電であってほしい

We want wind power to be wild birds friendly.