風力発電が野鳥に与える影響を考える会北九州
Association to protect wild birds from windpower
巨大風車が人の健康に及ぼす影響に注目しよう!
今国内で、風力発電建設に対して見直しや白紙撤回を求める動きが増えています。特に、すごい数の風力発電が押し寄せている北海道や東北地方では、建設工事に伴う森林伐採、土砂くずれ、水質汚染、そして野鳥の会が問題にしている風車へのバードストライクを理由にです。洋上風力発電では、おだやかな海と海岸の景観損傷、海鳥や海棲動物への影響、海のレジャーへの影響などが争点となっています。漁協が協議に応じず、計画が頓挫した事例もあります。
「風車病」に危機感が増す!
中でも今、地域住民の間で危機感が増しているのが「風車病」と呼ばれる、巨大風車から発生する低周波音による人への健康被害です。すでに、被害者がその症状(めまい、頭痛、吐き気、不眠など)を事業者と自治体に訴えていますが、改善を求めても、真摯に耳を傾け、症状が軽減できるような対応はしていないのが現状です。その症状を認め、被害者に寄り添った対応をしているのは長崎県に在住する医師だけです。その医師は被害者と共に、自治体に掛け合い、せめて夜間だけでも風車を止めるよう要望しています。
今年3月から稼働開始した北九州市若松沖の響灘洋上風力発電は?
海釣り公園に近い響灘着床式洋上風力発電
事業者によると、25基の風車の内、民家との最短距離の風車は1.8kmということですが、健康被害を訴える人たちによると、2km、3km、5kmは低周波音到達距離であり、北海道大学の識者もそれを認めています。さらに、遮蔽物があっても低周波音はそれを回り込み、透過し、減衰することなく民家の中にまで入って来て、住民に被害を与えます。ところが、昨年10月の洋上風車見学会において、私からの質問に事業者は「1km以上の距離があれば影響は無い!」と、言い切りました。何を根拠に言ったのかわかりませんが、ひどい認識違いにはやや呆れました。
今、響灘では事業者が稼働後の事後調査を実施しているはずですが、低周波音測定も実施することになっています。適切な時期(風が強くて風車がブンブン回る気候の時期)に、適切な測定器(単なる騒音計ではなく、超低周波音が測れる)で測定するはずです。国内では、風車がフルに回る冬期に測定しないという、実態隠しのような事例があるので、私たちも測定結果を注視していきます。
風車が見えるような場所に住んでいる市民のみなさんは、低周波音によると思われる症状があれば、事業者もしくは区役所などに報告してもらうことはもちろん、響灘洋上風力発電事業を誘致した北九州市も、低周波音被害が発生していないかを、独自で調査しなければならないでしょう。誘致した責任がありますから。
低周波音への危機感は風力発電先進国のヨーロッパでも!(抜粋引用:長周新聞4月27日号)
今年の3月24日欧州議会において、「聞こえないが無害ではないーEUにおける公衆衛生と風力エネルギーの低周波音」と題した画期的なシンポジウムが行われました。科学者、医者、弁護士、市民団体、業界代表者、そして欧州委員会の担当官が集まり、風力発電の低周波音に関わる最新の知見をそれぞれ専門の立場から報告した。スウェーデンの大学教授からは、「風力発電の超低周波音(規則的な衝撃波)は少なくとも10キロ圏内に伝わり、建物の壁を容易に透過して健康被害を引き起こしている」との実際を報告し、抜き打ちの実測調査を義務付けるべきとも述べている。また、ドイツの医師・科学者からは、ノーベル賞を受賞した学者の研究をもとに、低周波音が健康被害を引き起こすメカニズムを報告し、脳と乳幼児への影響の可能性があること、そして、超低周波音が人間、動物、自然に及ぼす影響を科学的に再評価するまで、巨大風車の建設は一時停止措置を講じなければならないことを述べた。
ヨーロッパで活発化している風力発電反対の集会やデモ(英国ウェールズとドイツ東ヘッセン州)
北海洋上風力発電所
「野鳥の会は野鳥への影響しか言わない」と言われないように......。
国内で活発化する風力発電建設反対の動きに対して野鳥の会各支部は、活動する住民団体との連携が必ずしもできていないように見受けられます。希少な野鳥が生息していなければ、連携に対しては積極的ではない、とは思いたくありませんが。
「野鳥も人も地球のなかま」とは、野鳥と人との共存が大前提です。人が住む環境が悪くなれば、野鳥にもその影響が及ぶことを肝に命じたいものです。
野鳥にもやさしい風力発電であってほしい
We want wind power to be wild birds friendly.




