【ヌルデとウルシ】

ヌルデもウルシも共にウルシ科なので、樹の形も葉の形もよく似ている。ヌルデの方がやや大きいか。両方とも身近の里山に自生していて、普段は目立たないが、彼岸も過ぎ残暑が治まる頃真っ赤に色づいて秋の始まりを知らせる落葉潅木である。
決定的な違いは何か。それは、葉の軸にある。ヌルデの葉には、軸にひれ状の翼(翼葉)があるのに対し、ウルシにはない(写真参照)。これは一目で分るので、すぐ見分けがつく。
また、花の咲く時期と色が違い、ヌルデが8月~9月にかけて白い花を咲かせるのに対し、ウルシは5~6月頃黄緑色の目立たない花をつける点でも異なる。極めつけはかぶれで、ヌルデでかぶれることは無いがウルシはかぶれるので、子供の頃顔が赤く腫上がってひどい目にあった人もいるかも知れない。



               ヌルデ



               ウルシ






【モミジとカエデ】

先月のある日、ふと「モミジとカエデはどこが違うの?」と聞くかれ、はて?と答えに窮した。いろいろ調べてみると植物学上の区別はなく、モミジ=カエデのようである。ただ、「カエデ」と言う語は、カエデ科に属する樹木そのものを指すのに対し、「モミジ」と言う語は樹木の名前を示す他に、秋に変色する現象を表現する時に使うので、この辺が混乱の原因かも知れない。つまり、「モミジ」には二通りの意味があるということである。後者の意味で使われる時には、赤く変色(紅葉)するカエデ科の植物に加え、イチョウ、ブナなどのように黄色に変色するものも総じて「モミジ」と言うから、厳密に区別しようとするとややこしくなる。気象予報士の倉島厚氏は、先週の気象歳時記(読売新聞長野版)でイチョウのモミジを黄葉と表現していた。
因みに、イロハモミジは樹の名前でイロハカエデも同じである。普通、単にモミジと言うとこの樹のことを言い、葉の裂け具合を「イロハニ・・・」と数えたことから付けられた名前だと言う。




                モミジ




イロハモミジ(=イロハカエデ)の紅葉と黄葉(2006.11上田城跡公園)