ミュージカル『ゴースト』観劇 | Wipe your tears with this!

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仮面ライダーをはじめとする特撮や民間伝承・妖怪・怪談が大好きな人間が、感じたことを徒然なるままに綴る。

気まぐれ更新。

あらゆる特撮作品に関わられた全てのキャストさん、スタッフさんに、敬意と感謝を込めて。

9月23日

ミュージカル『ゴースト

刈谷公演(13時回)観劇。

 

1990年公開の映画「ゴースト/ニューヨークの幻」を基にした舞台で、イギリス・アメリカ・イタリアなど諸外国で上演された本作が、満を持して日本上演となる。

 

 

8月5日~31日の日比谷・シアタークリエ を皮切りに、大阪(梅田)、福岡(久留米)、愛知(刈谷)を回る、全43公演。

 

 

 

 

以下、基本情報。

 

 

演出

ダレン・ヤップ

 

出演

浦井健治 - サム 役

咲妃みゆ/秋元才加(Wキャスト) - モリー 役

平間壮一 - カール 役

森公美子 - オダ・メイ 役

ほか

 

あらすじ

結婚願望のあるモリーは、サムから「愛している」の言葉を聞き出せず、寂しさを募らせていた。

そんなある日、仕事を友人であるカールに任せ、モリーの作品が出展された展覧会へ。

その帰宅途中、暴漢に襲われるサムとモリー。

彼女を守ろうとしたサムは拳銃で撃たれ、命を落としてしまう。

生死をさまよう中でゴーストとなり、危険にさらされたモリーを放っておけないサムは、霊媒師オダ・メイの力を借りながら、彼女に語りかけていく。

(メガヒット映画が基であるゆえ、蛇足と知りつつ)

 

感想

刈谷公演は、22、23日の2日間、2公演(両日ともマチネ)行われた。

つまり刈谷公演千穐楽。

さらに、ツアー公演最終地であったため、ツアー大千穐楽の回でもあった。

ちなみにモリー役のWキャストについては、22日は秋元才加、23日は咲妃みゆ。

 

・ストーリー

陶芸家であるモリーを、サムが後ろから抱きしめるシーンがあまりにも有名。

しかし本作劇中では登場せず、サムの死後、辛い記憶を打ち消そうと陶芸に励むモリーに寄り添う形で表現された。

その他ストーリーは、映画本編を観て下さい。それをミュージカルアレンジして至高の空間にした感じです。

(いや、本当に素晴らしいミュージカルになってるんですが)

 

・役者

主演・浦井健治の歌唱力や演技力はいまさら筆舌に尽くしがたいし、必要性にも迫られないだろう。

彼は王子だ。エピローグでヒロイン役の頬を伝う涙をそっと拭ってやるくらいには王子だ。

そういうところだぞ、キミ!

 

ヒロイン・咲妃みゆ。宝塚歌劇団出身(雪組・トップ娘役)だけあって、スタイルも良い、可愛い、歌も上手い。いまさら筆舌に尽くしがたいし、必要性にも迫られないだろう。

 

もう一人のヒロイン(Wキャスト)・秋元才加。元AKB48。彼女もまたスタイルも(ry いまさら筆ぜt(ry

出演のない最終日ですが舞台袖におり、カーテンコールで登場。

 

インチキ霊媒師、オダ・メイを演じる森公美子。オペラ出身だけあって、さすが迫力のある歌声を披露。

劇中、浦井サムにどうしても手をついて土下座させたいオダ・公美子。

死後のサムは見えないはずなのに、、、確実にハッッッキリ見てやがる…!

銀行口座より金を引き出した後、分かりやすいほどに豪遊するオダ・公美子。白いガウンを羽織り歌い踊る。

「オダ・メイさnおっと、汗だくじゃないですかビショビショですよ」(王子)

「(汗を拭いながら)…最後(の公演)だからはしゃぎ過ぎた」(公美子)

「ガウン、白クマみたいでしたよ(笑)」(王子)

「あれ暑いんだよ」(白クマ)

というやり取りが好き。おそらくアドリブ。

 

個人的特筆。

アンサンブル参加だった西川大貴。地下鉄のゴースト役(他)。

水谷豊 主演・監督『TAP THE LAST SHOW』にて吃音を抱える青年役としてメインキャストに名を連ね、俳優のほか、音楽ユニット「かららん」や自身で舞台演出も手掛けることもあるなど、多彩な才能を見せる。

『TAP THE LAST SHOW』でも披露したタップダンスが得意で、本作でも、ラップを歌いながら披露。

西川さん出演情報を通して、この舞台の事を知り、チケット購入に至った。個人的に好きなアーティスト。

 

・劇場の空気感

「刈谷市総合文化センター アイリス」という劇場での上演。

初めて足を運んだが、刈谷駅より連絡通路直結で便もよく、ハコもゆったり大きめで余韻に浸りやすい、整った場だった。

ちなみに8列目。近かったです。顔もよく見えた。

 

大千穐楽だったので、主要キャストよりあいさつ。

宝塚退団後、初のミュージカル出演となった咲妃、思わず涙。可愛い。

二幕にて使用しているスケッチブックに、Wキャストである秋元と、客席には見えないが交換日記的に言葉を書き合っていたみたいで。

 

そんな話や、4回ほどあったカーテンコール、ハケる度に袖でバタバタワチャワチャしてしまう王子・ヒロインの3人。王子が耳打ちして決め台詞を揃える3人。そんな姿が可愛かったと当時に、稽古から本当に仲が良く楽しくやって来たんだな、と感じる場面。

 

平間

「劇中に出て来る手紙。誰も読むこともないのに。こんなこと書いてどうなるんだ。それとおんなじように、これをして一体何になるんだ、意味はあるのか。いや、今は意味なんかなくても、今後、いろんな人とかかわっていく中で、意味が生まれて来るんだ。意味なんて後からついてくるものなんだ」

 

「稽古から和気藹々とやらせて頂いてこんなに仲良くやったチームは初めてでした。作品では、愛する人がそばで見守ってくれてるんだよっていうメッセージもありましたが、私の場合、ご先祖様とか、そういうのもそうなんですが、ステージに上がるたびに、誰か、行っておいでって見守ってくれる存在が近くにいるような気がしました。

そんな存在はレ・○ゼでは感じませんでした(ボソッ」(伏字は筆者が加筆修正←)

 

 

テーマが恋愛だけに、男がひとりで観劇して良いものか(止められても行くけど)と思ったが、そんな悩みは全く必要なく、「オレは演劇が好きなんだ!観たいから観に行くんだ!」という純粋な気持ちだけで充分でしたね。

辛い涙、優しい涙、嬉しい涙。

いろんな涙が流れた3時間。

長年愛され続けている、今触れても色褪せない物語だというのがよく分かりました。

 

「僕の愛は、永遠に君と一緒だよ。じゃあ、また。」

そう告げて空高く旅立ってゆくサム。

デッカい言葉だ。

 

 

 

 

 

「舞台は生モノ(ナマモノ)である」とは前から言い続けている言葉。

ツイッターで、13日(『死神の精度』)と今日(23日、『ゴースト』)と、愛知公演で同じ日同じ時間を観たフォロワーさんは「舞台は呼吸する生き物」と言ってくれました。

常に生きている。

日々鮮度が違うし、公演ごとに進化するし、演者の体調や体力にもよるだろうし、お客さんの入り具合や反応にも大きく左右される。

そこでしか得られない瞬発的な笑い、涙、驚き。

劇場には、これらがたくさん詰まっている。

 

舞台作品というのは多様な顔を持ち、初日と楽日では表情が違ってくるのはザラである。

当然、いいものを上演するのだが、更にブラッシュアップが為されていくのである。

(付け加えれば、安価チケットで客を入れるプレビュー公演なるものも存在し、「身なりを整えて」初日を迎えるということもある)

 

 

 

 

 

月に2度、舞台観劇に行く(行ける)とは思ってなかった。

ひとつは地方公演唯一のアフタートークつき。

ひとつは大千穐楽。

 

いくつか、今後上演の気になる舞台作品も存在するが、チケットを取ろうか悩むところです。

 

財布や手帳と相談です。