★「空のハモニカ」
てがみ座の公演。8月4日。桟敷童子の新井結香さんがご出演。急遽思い立って当日券で!

・劇中に桟敷童子でも聞き覚えのある方言が…。てっきり九州弁かと思ったら山口(下関)の方言でした…。

・この作品の主人公・金子みすゞさんのお名前は知っていたけれど、詩などの著作物は見たことがなかった。
みすゞさんは、実生活では必ずしも幸せだったとはいえず、最後は服薬自殺してしまう…。
この作品の前に観た樋口一葉さん同様、名声を得た女流作家さんは、若くして亡くなってしまった方が多いですね…。


★「LOVE、LOVE、LOVE!」
青年座の公演。8月11日。海外の劇作家による作品の第2弾。

・実は私は青年座のユース会の会員でありまして…。ビートルズの楽曲がモチーフになっているこの作品、世代からずれていてピンとこない私は、もし会員で無かったら観に行かなかったかもしれない…(^^;)。でも、後述の松熊さんの役柄といい、笑いどころもあって面白かった!

・松熊つる松さんの、言動がかなりブッ飛んだお母ちゃんが素敵!
今まで真面目な役を拝見する機会が多かったので、新たな面を発見できた気がする…。

・大きなテーマは『自由』で、40年前のそれと 現在のそれは、どこか違っているのかも…。昔は大らか・今はどこか殺伐…。そんなことも感じた。


★「僕にしてみれば正義」
箱庭円舞曲の公演。8月31日。

・今回のテーマは「『正義』の定義とは…?」。描かれる題材としては、いつもの古川さんの得意とするところ。
ただ、そのベースを今の日本で議論されている問題(地震・放射能・慰安婦・徴兵制…)に置いていて、『それぞれの考えを持つ者のそれぞれの正義』というものがあまり浮き上がってこなかったようにも感じた。

自分は世論が二分されている問題を描くのであれば、肯定派・否定派の両方の視点から描き、答えは観る者に任せるという作品が理想なのだが、
(そういう点では、今年初めに観たワンツーワークスの「奇妙旅行」【死刑制度の是非を描いた作品】は、両者の言い分のバランスがよく取れていて、見応えがあった)

今回の作品は、どこかに否定派的なスタンスがまずあって、その上にその問題を乗せているように私は感じてしまったので、ちょっと残念だった。