以前、給食費を未納する保護者がいる事が話題になった事がある。
給食の支給を受けながら、その保護者負担を拒否する輩がいるという内容だった。
当然の話だが、これは許される話ではない。
今回、当方が書こうとしている内容は、これと正反対の話である。
学校給食法では、給食に必要な経費の負担について以下のように定められている
「学校給食の実施に必要な施設、及び、設備に要する経費、並びに、
学校給食の運営に要する経費のうち政令で定めるものは、
義務教育諸学校の設置者の負担とする。
2 前項に規定する経費以外の学校給食に要する経費
(以下「学校給食費」という。)は、学校給食を受ける児童又は生徒の
学校教育法第十六条 に規定する保護者の負担とする。 」
つまり、簡単にいうと給食に必要な経費の内、
給食食材費については、保護者が負担してください、
それ以外は、学校運営する側が負担しますという内容である。
現在、当方には、小学校に通う小学生児童が1名いるのだが、
その学校で、先に挙げた「給食費未納問題」とは、全く正反対の問題が発生している。
敢えて悪い表現をさせて頂くと
「保護者から徴収した給食費を給食食材費に充てず、
学校側が着服している」問題が、発生しているのである。
そもそも、この問題に気付いたのは、
3月18日に、子供が学校から「平成21年度 給食費収支報告書」というプリントを
貰って帰ってきたところにある。
その「平成21年度 給食費収支報告書」には、以下の内容が記載されていた。
<収入>
前年度繰越金:\605,903
児童給食費:\12,371,867
職員給食費:\1,043,423
合 計:\14,021,193
<支出>
給食食材費:\11,929,719
児童への返金:\7,741
次年度繰越金:\2,083,733
合 計:\14,021,193
次年度繰越金が、208万円!?
→おいおい、家の子が通う小学校って、1クラス28人前後で、1学年2クラスだから
2クラス×6学年×約30人=約360人。
208万円の繰越だとすると、一人当たり、約5800円になるやん!
1ヶ月の給食費って3655円やから1.5ヶ月分位に相当する!
そんなに金額余っているんだったら、ただでさえ不景気で
ちょっとでも収入欲しい現状があるんやから返金しろよ!
とかなりのムカツキが込み上がってくる。
これは、何かおかしい!
先ず、給食費についての自分の認識に誤りがないかを公共機関に確かめる。
大阪市役所に、給食費の保護者負担とはどこまでで、
給食費が余ったら返金されるものなのかどうかを聞いてみたところ
「給食費の保護者負担は、給食食材費のみで、
その他の費用は大阪市教育委員会が負担」との事だった。
給食費に余りが出た場合どうするかについては、
大阪市教育委員会に問い合わせてくださいとの事だったので
問い合わせをしてみたところ
「給食費に余りが出た場合は、返金では無く、
特別配給(プリンやメロン等のおやつ類など)を出して、
基本使い切るように指導しています。
なので、本来、繰越金は発生しないはずで、
仮に発生しても、各家庭に返金するには困難な少額になるはずです。
その場合の少額は、来年度の給食費に回される可能性はあります。
実際、208万円もの繰越金が発生しているとお聞きしてビックリしています。
それが本当なら、問題だと思います」との事だった。
「基本返金はしないとの事ですが、一人当たり数百円とか、
数十円ならば、それも判りますが、数千円の余りの場合は
返金してもいいんではないですか?
実際、小学校から今年1200円程度の金額が、
教育費の余りで振り込まれているんですけど」
という旨を伝えると、
「実際にどのような対応を取るかは、各学校にお任せしており、
こちらは指導するだけなので、
返金しますという確証のある返答はしかねます。
申し訳ないですが、学校側にお問い合わせください」
との事だった。
→徴収した給食費に余りが出る事が想定されていて、
実際、余りが出る状況なんだったら
何故、今年度から給食費が値上げしたの?
という疑問はあったが、
とりあえず、自分の認識に大きな誤りは無い事が確認できたので
学校側に問い合わせをしてみよう。
で、学校に問い合わせの電話を入れた。
(教頭先生が電話に出たので)
「子供が持ち帰った『平成21年度 給食費収支報告書』によると
次年度繰越金が、\2,083,733となっているんですが、
仮に全校生徒が800名だとしても
一人当たり2600円程度になると思うので
この金額であれば、繰越ではなく、返金すべきではないですか?」
という旨を伝えると
「すみませんが、内容確認していないので、確認して改めてご連絡します」
との事だった。
しばらくして、電話が掛かってきた。内容確認の結果を纏めると、
・3月に支払われる金額が、給食食材費ではなく、次年度繰越金に含まれてしまっていた
・計算を正しく行うと、実際の次年度の繰越金は、\643,037 となる
・本日、訂正した報告書を配布します
という内容だった。
「ちょっとまってください。
それにしても繰越金が64万円も発生するのであれば、
一人当たり千何百円になるんではないですか?
であれば、それは、返金すべきではないですか?
そもそも、前年度の60万円からの繰越金がおかしいですし、
その時点で何らかの形で還元されなければいけないんではないですか?」
というと、
「平成21年度の前年度繰越金の60万円は、少額が重なって出来たものか、
昨年1年で発生したものかが判らないので、
在校生の保護者へ返金という形には出来ませんが
何らかの形で還元すべきとは思います」という旨の返答を貰った。
→確かに、数百円とか、数十円が塵も積もればで溜まったものだったら、
それを、在校生の保護者に返金というのは、少し違うようにも思った。
が、よくよく考えたら、給食費って使い切るのが基本やん。
そもそも、塵も積もれば状態になる事自体おかしいんとちゃうか。
昨年1年で発生したものだろうが、塵も積もれば状態だろうが、
返金や還元されていないのは、やはり、おかしい。
当方、基本的に子供が持って帰ってくるプリントは破棄せず、
ファイリングしているので、最低でも、平成20年度の給食費収支報告書があるはず。
探したら出てきた!!内容は、こうだ。
(平成20年度)
<収入>
前年度繰越金:\155,245
児童給食費:\12,001,097
職員給食費:\1,090,771
合 計:\13,247,113
<支出>
給食食材費:\12,630,458
児童への返金:\10,752
次年度繰越金:\605,903
合 計:\13,247,113
平成20年度の繰越金が15万5千円で、
平成21年度の繰越金が60万5千円だったら
少なくとも45万円は、今現在の在校生の保護者から徴収して余った分で
一人当たり1200円程度の返金に相当する。
もう一度、学校に電話して教頭先生に
「平成20年度の給食費収支報告書では前年度繰越金が\155,245で
平成21年度の繰越金が\605,903だと、約45万円の差額があり、
この差額は、昨年発生したものですから、間違いなくこれは、
今の1~6年生の保護者から徴収したものだと言えるので
返金等の措置が必要なのではないですか。
それよりも、先の15万も特別配給とかで児童に還元する前に
繰越金が増加して繰り越される事、そのものがおかしいんではないですか。」
という旨を伝えたところ
「繰越金については、返金も含め早急に還元する方向で検討し、対処します」
との返答を貰った。
夕方、子供が帰宅した。
教頭先生が言っていた訂正した報告書を持って帰ってきたので
内容を纏めると以下になる
(平成21年度)
<収入>
前年度繰越金:\605,903
児童給食費:\12,371,867
職員給食費:\1,043,423
合 計:\14,021,193
<支出>
給食食材費:\11,929,719 + \1,240,546 + \200,150 = \13,370,415
児童への返金:\7,741
次年度繰越金:\2,083,733 - \1,240,546 - \200,150 = \643,037
合 計:\14,021,193
※3月分の給食費 \1,240,546
※3月分の特配物資費 \200,150
冷静に分析してみる。
昨年度の給食費 \12,630,458 に対して
今年度の給食費 \11,929,719 の差額は、\700,739となる。
昨年度の実績から考慮すると、\12,630,458 を11ヶ月で割るので
1ヶ月114万円程度となり、70万円は、その60%に相当する。
つまり、半月強の給食費が消費されていない事になる。
今年度は、インフルエンザの影響で学級閉鎖があったりして、
実際の給食の配給なされなかったクラスがあったり、
給食が無い日もあったので、
給食費が、 \11,929,719 であったというのは、あながち無い話ではない。
また、\11,929,719 が2月までとすると、10ヶ月で割るので
1ヶ月119万円程度となる。
それが、3月は、\1,240,546 + \200,150 = \1,440,696 消費した事になっている。
3月は、春休みが始まる加減で、給食の配給は3/4ヶ月程度となるので
90万円程度で済む話が、144万円消費した事となっており、
これは、90万円に対して160%増額した金額となる。
→子供に聞いたら、メロンが出たり、海苔が余分に出たりした日はあったけど
それ以外は、いつもと同じような内容の給食だったそうである。
つまり、特別配給はあったけど、それ以外は特別内容が良くなったわけ
ではないという事だ。
今、日本には22,000~23,000校くらいの小学校があると聞きます。
同じように60万程度の余剰金が各小学校に眠っていると仮定すると、
\13,200,000,000~\13,800,000,000が眠っている事になります。
132億円~138億円っていったら、ちょっとした事業予算に匹敵する額では!?
Σ( ̄□ ̄
もし、本当に130億円以上のお金が眠っているとしたら、
それらを集めて、海外で教育を受けられない子供たちに
学校や教育システムを提供したり、
飢餓や病気で苦しんでいる子供たちを救ってあげたり
未来の子供たちの為に、CO2削減に関する費用に充てたりして
変に埋蔵金にせず、広い範囲も視野にいれて子供たちの為に
使って欲しいです。
「結論」
特に、学校側が何らかの不正な行為をしているとは言いませんが、
不景気な折ですので、正直言って、余った給食費は、返金して欲しいです。
また、余りが出て使い切る為の処置が必要になる位なら
今年度値上げした給食費を、逆に値下げして欲しいです。
ちなみに、個人的に弁当作りは、然程、苦にならないし
子供の為に何かしてあげられるので
給食廃止っていうのもありなんですが、
もし、給食廃止なんて事になると、
今時は、お母ぁさんではなく、ママばかりなので、
ものすごい反発が出るんだろうなぁ・・・
それに給食関係での労働者や企業からの反発もデカイだろうなぁ・・・
(食材費だけでも、1400万円×2万校=2800億円産業ですものね)