新しい命を預かり、大切な人を失ってから5年。
今、自分の心の中で、大きな大きなテーマに直面しています。
それは…
「もう一度、人を愛してもいいですか。」
これまで触れずにいた、ずっと心に閉まっていた感情が、今、扉を開けて出てこようとしています。
前回のブログを書いたときから、そのような気持ちが出てきていたと思います。一緒に過ごした時間が楽しいと思える人と出会ったからです。
ただ、そのときは、「人を愛する」までは考えていませんでした。
※参考:「そろそろ」
先日のこと、自分にとって身近な家族に新しい命が生まれました。
その赤ちゃんを、息子も抱っこさせてもらいました。
「息子に、お兄ちゃんになってほしい。」
赤ちゃんを緊張しながらも微笑みながら抱っこする息子を見て、私はそう思いました。
そして、今度は私が抱っこさせてもらいました。
そのときの自分の気持ちを、今でも忘れられません。
「もう一度、新しい命を授かりたい。」
自分の命と引き換えに新しい命をこの世に残し、旅立った妻。
妻の無念を考えると、私自身の命と引き換えにしても、妻に戻ってきてほしいと思ってこれまで生きてきた自分。
そして、息子の父親でありたいと思い、これまで必死に必死に生きてきたこと。
そのようなことから、自分はもう人を愛するということは「しないんだ」とこれまで生活してきましたが、それは、「しないように」自分に言い聞かせてきたんだと思いました。
それが、ここ最近の変化で、人を愛する素晴らしさを思い出し、もう一度「人を愛したい」という気持ちが湧き上がってきました。そして今、その気持ちを自分でどう調整したら良いか分からなくなっています。
でも、人間なんだから、「人に憑く」のは、当たり前なんですよね。
冷静に考えてみると、今の自分の方が人間らしいと思います。
今後については、全くの未定です。
解決しなければいけないことも、たくさんあります。
でも、まずは、自分の気持ちをそのまま受け入れることにします。
「生きたくても生きられなかった人の分まで、今生きている自分がこの世界で思いっきり幸せに生きる」と考えるまでには至っていませんが、そう思って生きられるようになったら、また新しい世界が待っているような気がします。