ロシアと北朝鮮の蜜月
12日から北朝鮮の金正恩総書記がロシアを訪問していた。
プーチン大統領との首脳会談の他、宇宙基地、軍事基地、軍需
工場などを訪問するなど、ロシアとしてはこれ以上ないもてなし
である。
何が話し合われ、何が約束されたかは定かじゃないが、双方の
思惑が一致したことは確かだろう。
遠く第二次世界大戦ころまで遡れば、北は殆んどロシア(ソ連)の
傀儡政権のような存在だった。
朝鮮戦争で北が南を併合しようとした時にもソ連の後ろ盾が
あったわけだ。
その頃は北の武器はほとんどがソ連から供与されたものだった。
その後のロシアの混乱や中国の勃興によって、北への影響力は
ロシアから中国へ移って行ってたかのように見えていた。
しかし、今回の訪問によって、実はロシアとの親密な関係は維持
されており、むしろ中国との関係より深かったのかも知れないなと
いう印象ではある。
ロシアとして、この期に及んで北との協力を進める意味は何なん
だろうかといえば、普通に考えれば、ウクライナ侵攻に必要な弾薬
の確保という事になるんだろうか?
そこまで窮しているとは思えないんだが。
そして、その見返りにロケット技術などの最新技術を提供するほど
ロシアが落ちぶれたとは思えないんだがな。
まだまだ北に比べりゃ、ロシアは裕福だし、技術的に優位だし、
北に縋るほどには落ちぶれてはいないだろう。
だとすれば、何が目的か?
中国への当てつけや揺さぶりと見るのが妥当なのかも知れない。
中国が武器供与に応じてこないのなら、北とやるよという揺さぶり
の意味はあろう。
中国にしてみれば、北は子飼いの扱いだったはずなのに、あろう
ことか、中国と対等のロシアに擦り寄るとわって感覚は強いのでは
ないのかな。
中国の頭越しだとすれば、著しいメンツ潰れだな。
中国にとって、北がロシアと結ぶのは非常にまずい事なんだろう。
地政学的に見ても、中国が日本海に抜けられないのはロシアと
北との国境地帯が邪魔してる訳で、北が中国の子飼いならば
何とでもなろうが、ロシアと組むような事になれば、ここを通るのは
格段に難しくなろうからね。

とはいえ、ロシアは中国と距離を持ち、北との関係を本気で強化
しようとしているかといえば、それもまた考えにくいな。
国力の差があまりにも大きすぎるし、北にとってはすべてが利益
だろうけど、ロシアが北を支援する利点は殆んど無いと言えるから。
何とも不可思議な外交だが、裏では中国、ロシア、北が蔓んでる
と見るのが妥当で、周辺国に対する牽制の意味合いだけが強い
劇場型外交というしかないのかな。
今後、中国がどう出るのか、ロシアと北の実質的な関係がどうなる
のかを注視するしかないのかな。
日本国にとっては、どこがどう組もうと、脅威が増す事はあっても
軽減されることは無さそうだ。