
碧桂園のデフォルト
25日、ブルームバーグなど外信によると、中国不動産開発大手
の碧桂園(カントリーガーデン)がドル建て社債に対する利子を
支払えずデフォルト(債務不履行)が宣言されたと報道した。
碧桂園はこれまでも負債償還が困難との立場を明らかにして
きたが、とうとうデフォルトに陥ったという事。
ま、先の恒大集団に続く大手の破綻だが、これはほぼ予期
されていたことではある。
ただ、碧桂園は恒大に比べてはるかに規模が大きいから、影響
の大きさは計り知れない。
中国における不動産は富裕層の投資対象であって、一般住民
にとっては手の届かぬものではある。
従って、大きな社会問題になるかといえば、意外にそうではない
のかも知れない。
しかし、中国のGDPの30%を占めると言われる不動産関連事業
の低迷が中国経済に影響を与えないはずは無く、多くの失業者
をはじめ、連鎖的な関連企業の倒産へと発展して行くのは
避けられないんだろう。
また、土地借用権を原資にしている地方政府の運営が支障を
きたすのも懸念されている。
社会インフラや年金など地方政府が運営する事業が縮小する
のは時間の問題だろう。
不動産関連事業の低迷はすぐに銀行の経営に影響する。
大量の不良債権が発生するから。
不動産大手に融資していた銀行に対する不安から、取り付け
騒ぎも発生したという。
他の国内産業も往時の輝きを失いつつあって、GDPを支えて
きた柱が劣化しつつあるのが明らかになってきた。
政権は国内の需要喚起を推進しようとしているようだが、国民の
懐が寒くなってきているから、空回りになってるんじゃないのか?
当初、2023年の経済成長率を5.9%としていたが、7月には
5%に下方修正していたわけだが、これに対する影響は軽微に
留まるのかも知れない。
ただ、4.3%程度としていた2024年への影響は避けられない
と思える。
ま、適度な作文がなされて、数値だけはほぼ維持されるのかも
知れないが。
もう一つの目に見えない爆弾があるようにも見える。
対外債権の焦げ付きがそれだ。
一帯一路に沿ったグローバルサウスへの投資の多くが債務
不履行になっており、その権益を取得しているというが、出資
した分は戻ってくることは無い。
これはすぐには効いてこないけど、対外投資はGDPの内数の
はずだから、実質的な債権放棄がなされるならば、GDPの低下
という結果になるんだろう。
ま、中国のような国では所謂倒産にはせず債務を残したままの
事業停止で、債務は帳簿上だけという事になろうし、GDPが
多少減少しようが社会的な大問題にはならないんだろう。
国家が経済資源を管理して、縮小経済に移るだけだから。
でも、国民生活のレベルが下がれば、それだけ国内の政情が
不安定になるのは避けられなかろう。
