ドングリの小道
最長の散歩道の途中にあって、私が密かに呼び習わしている
場所が「ドングリの小道」。
ここには道を覆う大量のドングリがあります。
注意して道の端っこを歩くんですが、踏ん付けてしまって凄い
音なんですよ。
「バリッ、バリッ」って。
夏場も昼過ぎには日陰になるので、ここを散歩の定番にしている
人が多いようで、よく見ると踏ん付けられて割れたドングリの実が
沢山ありますな。

見上げると、それぞれの枝にドングリの実が鈴生りになってます。
ちょうど道の真上に当たるので、熟れて風が吹けば、大量に道に
落ちて来る訳です。

いろいろなストーリーが浮かぶんですよ。
河岸段丘の中ほどにあるドングリの大木から実が落ちてくるん
ですが、まだこの段丘が浅い頃に流れ着いて定植したんかな?
それにしては樹齢が浅いかな。
だとしたら誰かが植えたのかな?
何で道に掛かるような場所に植えたんかな?
ドングリを植えて何にしようと思ったんかな?
昔は食糧にしてたんかな?

昨今、山のドングリが不作で、それを食糧にしていた熊が里に
降りて来るって話をよく聞くが、ここは大豊作のように見えるが
山と里では何がどう違うんやろ?
ここは山からは遠いけど、川沿いに熊が下りてきたら、キット
この木を見つけて、木登りして実を食べるやろ。
辺りには他にドングリの木は無いからまさか来ないとは思うが。
それにしても、これだけの実が落ちてるのに道端にはドングリの
若木は全く見当たらないのは何故?
皆踏ん付けられて、発芽しない?
そんなはずは無いな、道路以外の土の場所にもたくさん散乱
してるんだからな。
リスのような小動物が食べてるのか?
他の木々は多いから、それは有り得るかも。
ネズミなども食うようだし、鳩やカラスも多いが、食うのかな?
ここを通るたびに様々な妄想がよぎりますな。
たまに小さな孫を連れたジジババがドングリ拾いに来てるのを
見ると、知る人ぞ知るドングリ場なんだなと微笑ましい。
ドングリに纏わる小さな物語でした。