ベネズエラとガイアナ
南米ベネズエラが隣国ガイアナへの圧力を強めている。
現在はガイアナ領である「エセキボ地域」(ガイアナ西部のベネズエラ
と国境を接する広い地域)が紛争の原因であるが、この地域は
19世紀の英国領時代から領土問題としてあった。
驚愕の出来事だが、12月3日、ベネズエラで国民投票が実施された。
隣国ガイアナの「エセキボ地域」はベネズエラ領かという国民投票
を行なったのである。
当然のことながら、多数の国民(95%)がベネズエラ領と答えた。
結果を受けて、ベネズエラ政府は「エセキボ地域」を自国領として
併合すると表明、自国の国営石油会社に対して、領有権を主張する
「エセキボ地域」での原油採掘手続きを認め、地域を担当する軍の
中に特別部隊を設けることも決めたという。

ベネズエラは元々産油国だが、石油掘削や精製の技術が無く、
米国に頼っていた。
「エセキボ地域」に大きな油田が発見され、今回の領有、併合前から
ロシアにも権益を与え、最近は中国も権益を求めている。
もちろんガイアナは黙ってはおらず、国際司法裁判所に訴えたり、
国連の安全保障理事会への提訴も検討し、米国に窮状を訴えたり
してきた。
国際司法裁判所は1日、ベネズエラのエセキボ併合は無効との判決
を下した。
ベネズエラは意に介せず、軍事力で圧倒する構え。
ガイアナは自国より50倍もの軍事力を有するベネズエラと対立する
ことになる。
これって、既視感ありますよねぇ。
他国の領土を「ウチのもん」って勝手に併合して、対立したら軍事力で
圧倒しようって。
そして、いつもその後ろにはロシアと中国の影が。
これを許したら、世界が混沌に落ちますって。
米国のお膝元の南米には親中政権が続々と誕生している。
他の国と違って中国は、人権問題などに文句をつけることなく、
大枚のカネを投資してくれる有難い存在として、独裁的な政権には
好都合なんだろね。
もっと先を見据えれば、借金漬けにして乗っ取られるのが見えるはず
なのに、当座のカネ欲しさに中国に擦り寄って行く。
ベネズエラの場合はロシア寄り(軍事援助も)だったんだが、ロシアの
力が低下するとともに、今度は中国に擦り寄ろうとしてるように見える
んだが。
まだ、熱い戦争にまでは発展してないけど、米国はガイアナ寄り
だから、もし何らかの紛争になれば、放置はしないのかな。
となると、それはプー公を喜ばせる結果となり、それこそがロシアの
望むところなんだろう。
隣国ブラジル(親中政権)は紛争に巻き込まれまいとしてか、
中立を宣言している。
このまま事が平穏に済むとは思えないんだが、世界中で理不尽な
行動を起こし、暴力で押さえ込もうとする動きが顕在化しているのは
何とも情けないけど、これが世界の現実。