悠釣亭のつぶやき -405ページ目

北朝鮮、ブンむくれ

15日、北朝鮮の金正恩総書記は最高人民会議(国会に相当)で、
韓国との統一はもはや不可能であり、憲法を改正して韓国を
「第1の敵国」に定めるべきだと述べた。


韓国の前大統領による融和政策、というか、北への擦り寄りが
あった時代には敵対よりは統合へというムードが主流だった訳だが、
1国2制度の共和制なんぞが実現するはずは無く、北は常に衣の
下に鎧をまとっていたわけだ。

ここに来て尹政権になって、韓国との融和が上手く行くはずが無い
事があからさまになった結果なんだろう。
平和的な統一がやっぱり無理だって事が双方ともに良く分かった
って事なんだろうな。

主義主張と思想の異なる両国が同じ価値を共有することは余程の
ことが無い限り不可能だ。
余程の事って言うのは、一つは北の経済的崩壊だし、もう一つは
北からの武力侵攻。
今回の声明は後者の道を進むという北の意思表示に他ならない。


金体制を維持しながら、2制度での国家統一を本気で目指していた
とも思えないんだが、そもそも極端な経済格差がある2国が共通の
基準で統一なんかが出来るはずが無いじゃないか。

同じ民族が分断されている状況を善しとする気持ちはないが、
韓国から見れば、統一は民主国家としてでしかあり得ない訳だ。
北としては北が主体となる統一しか考えに無いので、気持ちは
あっても、実現は不可能というしかない。


で、もう一つの余程の事。
北の経済状況はほとんど破綻に近い状況にあると推測されている。
厳しい締め付けと見せしめ、穀物の不作、国民の逃亡など普通の
国としての形態はすでに崩壊している。

国民は蔑ろにされ、金一族と取り巻きだけが裕福な生活を享受し、
残りのカネはすべて軍事に充てられ、武器輸出や不法取引でのみ
それが成立しているような国家がいつまで続くかは分からない。

ほとんど自給自足経済なので、経済制裁を課してもまったく効果は
ないし、国民は暴動などを起こす力は無く、やれることは逃亡だけ
という悲惨な状況。

それでも、金一族の懐が豊かな間は今の体制が継続するんだろう。
そして、西側諸国が規制を強化しても闇ルートまでもを完全に遮断
出来ないから、持続できるのかも知れない。
そして、窮地に追い込めば、暴発が早まる事にもなる。
そして、最後には中国の後ろ盾がある訳だ。


最大の懸念は、裕福な韓国を武力で収奪してでも、更なる持続を
求めようという動きが出る時。
今回の宣言はその門口に立つという意思表示のようにも聞こえる。
もし、それが起こるとすれば、台湾有事と呼応する筈で、対応が
非情に困難となる事は明らかだ。

起こって欲しくない事態だけど、中朝は一体と見るのが正解だろう
から、十分にあり得るシナリオ。
米国がほんの少しでも関与を緩めるような気配があれば、可能性は
グンと高まるんだろう。
「もしトラ」の一つの懸念材料でもある。