悠釣亭のつぶやき -2966ページ目

アメリカ発の混迷

金融安定化法が米国下院にて否決された。

最初の案からは大きく妥協し、リスクを減らし、段階的施行に

なったものであるにも関わらず、選挙前の心理不安の壁を破れ

なかったという事なんだろうか?

今後、次期大統領候補の影響力がどの程度及ぶのか知らんが、

第1段階での大きな後退は米国経済を破綻に追い込むのに、

少なくとも心理的に大きな力を貸すものになろう。


これはアメリカの納税者の保護に役立つと言うけれど、そんな筈が

あるかいな!

金融破たんの付けを、直接的には納税者に影響を与えないと言う

だけの事で、資金繰りの悪化による企業の業績低迷、その結果

生じる納税額の低下、失業率の拡大、雇用環境の悪化、等々、

間接的には膨大な影響が今後発生してくるであろう。

特に税の劣化はここで出す僅かな税金に比すべくも無かろう。

即ち、目先の利に走って、将来の膨大な損失に顔をそむけた、

と言う事にならざるを得ない。


もっと深刻なのは、まだまだ焦げ付きが拡大してゆくであろう

サブプライムローン関連の資産の固着化を救う手立てを制限して

しまった事である。

7,000億ドルでも、恐らく全然不足であったろうと思うが、少なくとも

顕在化してゆく危機には対処できたはずだ。

その手立てが無くなったら、鎧を着て塹壕に立て籠もるしか無い

ではないか!


アメリカ経済の停滞、もっとハッキリ言うなら混迷(一部の破綻を

含む)が世界に与える影響は計り知れない。

議会指導者が自国の短期的な利益のみに囚われず、このことを

もっと自覚すべきであったろうが、この点でもアメリカが世界の指導的

立場を放棄しつつあるとしか思えない大きな出来事であった。

基軸通貨としてのドルの信認も必然的に低下する。


いよいよ冬眠の支度をはじめる時ですなぁ。