悠釣亭のつぶやき -130ページ目

イスラエルとイラン

13日、イスラエルがいきなりイランに攻撃を仕掛けた。
目標はイランの核関連施設で、それに先立って、軍事施設への攻撃
を行なっている。
併せて、軍の高官の暗殺も行った。
これに応じてイランもイスラエルの軍事施設に対する報復攻撃を
行なった。

14日には、イスラエルは、攻撃対象を石油・ガス関連施設にも拡大
し、イランもイスラエルの首都の軍事施設などへの攻撃を拡大した。
双方に多数の死傷者が出ている。

米国トランプ氏はイランが米国の軍事施設に対する攻撃を自粛
するよう強く牽制したほか、イスラエルによるイランの最高指導者

ハメネイ氏の暗殺を辞めるよう制止したという情報もある。
ロシアはプーチン氏が仲介に動く気配を見せている。


両国は昔からの敵対国で因縁の積み重ねがあった。
イランはイスラエルを地球上から消し去るというのが国是であり、
密かに核爆弾を開発してきた。

イランが核を持つことは中東の勢力バランスを大きく変えることに
なるため、欧米などが核の軍事利用を放棄することを迫り、
平和利用の場合は援助するという核協定を結ぼうとしていたが、
イランはそれを拒否し、開発を継続しており、米欧はこれに対して
経済制裁を課して来ていた。


イスラエルはイランの行動に深い懸念を持っており、今までも
核開発施設こそ直接攻撃しなかったが、核関連の要人暗殺、原子力
発電所の破壊、核開発支援施設の破壊、石油関連施設の破壊など
間接的な攻撃を継続してきた。

今回の攻撃は何が引き金になったのかは定かではないが、イラン
の核開発が進み、イスラエルはイランが核爆弾製造に近づいたと
判断した結果という説が有力である。


原子力発電の場合はウランの濃縮度は5%もあれば十分である。
核爆弾となるとこれが95%以上に濃縮が必要となる。
イランは査察に応じないから、どの程度まで濃縮しているかも定か
じゃないが、様々な情報から、既に60%程度までの濃縮を澄ませ
ているという。

濃縮工場は地下深くに設置されており、通常の爆弾では破壊
できない。
コンクリートで補強された地下工場を破壊するには、まずコンクリート
を貫通し、その奥で爆発するバンカーバスター爆弾(BB弾)が必須
なんだが、性能の良いBB弾を保有するのは米国だけ。

今回のイスラエルの攻撃に米国は関与してないというが、直接
関与はしてないかも知れないが、BB弾供与などの支援は確実に
やってるはずだ。


今回の攻撃でイランの核開発施設がどこまで破壊されたかは
分からないが関連する工場や電力を供給する施設などが破壊
されたんだろう。
イスラエルは早い時期にこれを修復し、濃縮を一層加速するだろう。

今回の攻撃がどこまで拡大するかも懸念事項であるが、イスラエル
からすれば、早期の復旧はリスク解除にはならないから、まだまだ
始まったばかりと見るべきなのかも知れない。
イスラエルにとってはイランが核を持つことは永遠の悪夢だから。

また、米国がイスラエルを支援する気配が見えれば、イランによる、
中東に展開する米軍への攻撃も有り得る。
そうなれば、米国も何らかの関与をせざるを得なくなろう。


イランはイラク戦争で、あらぬ疑いを掛けられてイラクが壊滅した
のを目撃している訳で、核開発を諦めるという答を持っていない
んだろう。
近々予定されていた米国との核協議は今回の攻撃で延期となる
ようだが、イラン側は歓迎じゃないのかな。

単なる報復合戦で、イスラエルとイランの間の小競り合いで済む
事を祈るが、戦火が拡大するようだと、周辺諸国も応援介入する
かも知れず、大規模紛争になれば、オイルショックになり兼ねない。
日本への原油輸送路の真横での戦闘で、今後の成り行きが
大いに懸念される。