
クマさん、こんなまち中に来たらアカンよ
北関東最大の都市、宇都宮市でクマの目撃情報が
頻繁に上がってきた。
最初の報は6日(土)の夕方、北西部の町はずれに
出たというものだったので、あの辺なら日光の山も
近いし、たまには出るかもな、なんて気楽に考えてた。
その後、7日になると、少しずつ南下してきて、早朝
から、住宅街での目撃多数。
街の中心地にある公園を経由して、早朝2時頃には
街一番の繁華街のアーケイド街を駆け抜け、小さな
川に沿って南下していった。
夜中とはいえ、こんな場所に出るかって。
市立小中学校は大事を取って、市内全域で休校を決定。
その後、街中の中央消防所経由県立図書館へ、そして、
公園を横切って宇都宮高校の敷地に、ややあって、
その南西方向の姿川中学校の校庭へと動き回る。
更に南下して、地区市民センターのあたりまで行った
ようだが、真夜中になり、姿が消えた。
街の真ん中を縦断したから大騒ぎになるわな。
おいおい、熊ってこんな街中をあちこち徘徊するんかい。

翌8日も学校は休校。
夜明け前から行動したらしく、前日の場所からは
かなり北東にある宇都宮市中央卸売市場付近で目撃。
今度は西に向かい、昼間歩行者が少ない陽南中学校付近
を徘徊、東西を行ったり来たりした後、真夜中に
中学校内の林の中で姿が消えた。
このクマさんは学校が大好きなようだ。
ここまでの印象では、このクマさん、とにかく足が
速いなぁ、ここに出たって探してたら、何百mも
先に現れ、神出鬼没と言ってよいほど。
どこをどう走ってるのか、道路には人も車も多いのに
誰にも見られないままに移動してるんだな。
昼間の目撃情報が少ないのは、どこかに潜んでいて、
明け方から活動するからなんだろうか。
8日は昼間だったから、目撃情報が多数あったな。
9日の早朝2時頃には中学校付近に居たはずだが、
4時前には、かなり北東の中央卸売市場付近で目撃
されている。
そのまま北東方向へ進み、城東中学校付近経由、
5時半には宇都宮大学敷地内で目撃され、大学も
全面休学となった。

そして、この辺りを徘徊後、今度は南西方向へ取って
返し、昼過ぎ、横川東小学校付近に出現。
午後、その辺りの住宅街の川を渡り塀を登り、民家の
敷地を横切って行くのが目撃されている。
大分疲れたのか、住宅地を歩き回った後、民家の庭に
入り込んで、木陰で休んでいたという。
9日午後2時半ごろ、猟友会や獣医の一団に包囲され、
麻酔銃を撃たれて眠り、捕獲された。
オスの成獣で、体長1.5m、体重100㎏という
堂々たる体格のツキノワグマだった。
それまでの目撃談や防カメの画像によると、これより
少し小さい個体がもう1頭居るんじゃないかという疑い
が消えず、小中学校の休校は翌10日も実施される
こととなり、警戒を継続するという。
この時期の熊は発情期にあって、オスはメスを求めて
遠征することがあるという。
山では縄張りに居られず、遠出してきたのかも知れない。
そういう個体は大抵が単独行動だともいうが。
熊の数が増えた結果、山から押し出されてきたとなると、
こりゃぁ、深刻だなぁ。
たった1頭の熊でも、これだけの距離を徘徊し、世間は
大騒ぎだし、学校は4日も休校になる。
人や車を恐れることもなく、林や薮に隠れながら、
あちこちに出没する。
ま、今回は人に危害を加えることはなかったが、熊が
近くを通れば、無力な人間は震え上がるもんね。
こっちに向かってきたりすればパニックになるぞ。
死んだふりなんぞ出来るもんか。

毎年こんなことが起こる前に、個体数管理や、山と
市街地の境で何とか追い返す算段が必要な気がするな。
街に入ってしまえば、地図もなく現在地も知らぬ熊は
オロオロと動き回るしかないし、昼間は隠れ、夜に
徘徊するということになってしまうのは明らかだろう。
そのたびに右往左往するんかいね。
今後の対策に大きな1石を投じた、大活劇でした。
トクリュウによる強殺事件は熊とともに姿を消した。