ハンタウイルスの扱いは粗雑過ぎませんか
4月1日にアルゼンチン・ウシュアイアを出港し、
最終目的地のスペイン領カナリア諸島に5月10日に
到着予定だったクルーズ船「ホンディウス」において、
ハンタウイルスによる集団感染が発生したという。
またクルーズ船ですか!ってあの頃のことが蘇るから、
身構えてしまいますな。

聞きなれない名前ですが、昔からいるウイルスなよう
ですね。
特徴としては
南米の風土病で、げっ歯類(ネズミの仲間)による
媒介で、糞の吸入や接触により発症することが多い。
10~20日の潜伏期の後に、突然の発熱、頭痛、
悪寒、脱力、めまい、背部痛、腹痛、嘔吐が生じる。
呼吸器系疾患や腎機能障害を起こす。
大きくは「南米型」と「アジア型」があるようで、
重症化した場合、致死率は前者が30~50%、
後者でも3~15%というが、今回のは南米型。
ヒトヒト感染は稀だが、一部アンデス株ではそれが
確認されているというが、感染力は弱いという。
特効薬はなくワクチンもないから、治療は対症療法。
ま、感染力は弱いが、致死率は高く、結構恐ろしい
もののようですな。
最初に感染が明らかになり、その後死亡した夫婦は
アルゼンチンで野鳥の観察をしていたといい、そこで
感染したことが疑われている。
更に、その夫婦と関わりのあった一人が感染、死亡。
また、この旅の途上では、セントヘレナ島で乗客
32人が下船し観光していたようだ。
その後の調査で、感染(疑い)者は8人になっている。
この船に乗っていたのは12ヶ国150人ほどの人で、
(日本人は1人のようだ)、一部は既に帰国しており、
残りの人はカナリア諸島テネリフェ島から、公共の
航空機などでそれぞれの国へ帰国するという。
WHOはヒトヒト感染の可能性はあるが感染力が低く、
パンデミックになることはないとしている。
ただ、潜伏期が長いので、今後も感染者が出る可能性
はあるという。
知らないから過剰に恐れるという嫌いはあろうけれど、
何とも扱いが杜撰というか、粗雑な感じがするんだな。
ま、今回の事案はクルーズ船という閉じた空間での
濃厚接触の結果だったとは思うんだが、仮にも相手は
ウイルスでしょ。
いつどんな風に変異するか分からんのじゃないの?
公共交通機関を使って帰国するって、ホントに絶対に
感染しないって保証はあるんですかね。
感染機会を最小限にするという配慮も要らないのかね。
少なくともテネリフェ島で、感染経路を断つという
ことくらいは考えても無駄にはならないんじゃないの?
即ち、どこかのホテルを借り切って、3週間を過ご
してもらい、発症しない人は帰国させるってくらいの
ことはしても良いのではないのかな?
ま、WHOが感染爆発は無いというんだし、大ごと
にはならないんだろうけど、致死率が高いし、どこの
国でも高齢者は多いから、何かあれば被害は大きい
と思うんだがね。
ところで、このウイルス感染症、昔(1960年代)、
大坂で発生し、120人が感染、2人が死亡したこと
があり、原因不明の「梅田熱」と言われたことがある
という。
今は生活環境が大きく改善しているから、最早、
日本で発生するような恐れはないというが。
ウイルスは時として、戦略的に活動してるんじゃ
ないかと思うほどに、人間世界に適合して行くから、
事の経緯を注視してゆく必要はあると思う。
今回の対策で抑えこめればそれに越したことはない。
万一、想定外のことが起こっても誰も責任を取らん
のがちょっと気に入らんがね。