ナガエツルノゲイトウ | 悠釣亭のつぶやき

ナガエツルノゲイトウ

初めて聞いた名前だが、最近になって、この外来植物の
旺盛な繁殖が報告されている。
日本の名水に指定されている柿田川でも最近繁殖が確認され、
天然記念物のバイカモが絶滅する恐れもあり、注目されている。


この植物、南米の原産で、茎はストロー状で、わずかな力でも
節から簡単に折れて、節がついていれば数センチメートル程度
の茎や根の切れ端からでも再生することができる拡散力の
強い植物。
 川や池の水底に根を張り、水上に茎や葉を伸ばす抽水植物と
呼ばれる水草に分類され、乾燥にも強く陸地でも生育するという。




気付かないでいると、水面全体が覆われてしまい、水中に光が
届かなくなるため、バイカモなど在来の水生植物は生きられなく
なって、全滅する。
とにかく繁殖力が旺盛なので、ちょっと見過ごせば一面に広がり、
折れた茎が流れて漂着した場所で、一気に繁殖するという。
「地球上で最悪の侵略的植物」とも呼ばれ、全国で拡大している。


除去には水中に入って根こそぎにせねばならず、大変な手間が
掛かる上に、折れた茎が流出すると却って繁殖を助けることに
なってしまうから、とても厄介だ。

 

ある程度以上に繁殖すると、根が残るため絶滅させるのが
困難で、増えないように常時排除するしかなく、大変な手間が
掛かってしまうという。

花はこんな具合で、一見可憐な趣だが、種からは繁殖しない。
この植物、外来生物法で特定外来生物に指定され、栽培や移植、
販売、譲渡、運搬などは全て禁止されている。





初めに発見されたのは兵庫県だというが、淡路島全体に広がり、
琵琶湖でも繁殖が確認され、今や、全国のかなり広い範囲で
確認されている。

酷い場所では、ため池全体に広がり、その水を使う水田にも
広がって、稲の生育に悪影響があるという。
外来植物は多いが、これはその中でも実害がある最悪の
植物といえそうだ。
皆さんも、発見した時には環境省への連絡をお忘れなく。