日本の旨い物
日本人は旨い物に目がない。
既に旨い物でも、さらに改善して、それ以上のものを作ってしまう。
料理法の開発も同様だ。
最近特に注目されてるのは、
高級野菜・果物、魚介類、和牛、日本酒などである。
新種の開発、養殖法の開発、味の追求など様々な努力が実を
結んでいるわけだ。
旨い物は世界共通だから、今まで輸出なんて考えられなかった
物が輸出出来るようになり、好評を得、更に輸出拡大が起こる
という好循環が生まれ、外貨獲得にも貢献している。
プロモーターが現われ、資金の調達、顧客の獲得、流通の確保
等々、生産者の支援が強化されているのも心強い。
一次産業の活性化は今後の食の安全安心にも一役買う事になる。
いいことずくめのように感じていたんだが、待てよ?
ひょっとして大きな落とし穴が口を開けている可能性はないのか?
先日、インドのカレー屋さんがカレーに養殖真鯛を入れると、とても
味が引き立ち、インド人も好む素晴らしいカレーが出来ると言うような
報道をしていたんだな。
中国、インドは世界の一二を争う人口大国である。
今はまだ個人個人の所得が低いから、高級な食品は富裕層しか
手に入らないんだろう。
でも、世の中の流れは、そういう国が少しずつ発展して行き、
中間層が形成されるようになると、旺盛な購買意欲が湧き立つ
という事を示している。
大人口×旺盛な購買意欲が何をもたらすか?
資源不足である。
当面の間、生産者は生産量が増えたとして歓迎してるんだろうけど、
段々需要の方が旺盛になって、物不足になってくるわけだ。
旨い物というのは基本的に限りある資源だから、生産が追い付か
なくなる。
結果は値段の高騰である。
大人口の国なら、必ず富裕層がある割合で生まれ、それは日本の
人口の比じゃない。
高くても買う人達だ。
日本の経済基盤は弱くなっていて円安が続こうから、彼らにとっては
割安な買い物なんだな。
その結果、そういう本当に旨い物は日本人の口に入らなくなる。
もちろん、日本の富裕層は高くても買うけど、一般人の口には
入らなくなる訳だ。
ウナギが昔ほど簡単に口に入らなくなったのと原理は同じ。
一方では、シャインマスカットや和牛に見るように、現地での
コピー商品が出回る事もあるな。
これはこれで困った事なんだが、大人口の口が賄えるんなら、
大目に見る事も必要な事なのかも知れんな。
心が狭いかも知れんけど、中国人やインド人には日本の旨い物を
安易に食わせるなというのが得策かもしれないな。
知らなきゃ、食わないし、買わない。
目先の収入に囚われてたら、時間を置かずに日本人の口には
入らなくなる恐れがあるぞ。
それでもというなら、当面の利益を求めたらエエけど、日本人は
食えなくなる事も覚悟せねばなるまい。
いくらでも作れるから心配ないというのなら、杞憂であるんだが、
どうなんかな?