八王子、滝山病院 | 悠釣亭のつぶやき

八王子、滝山病院

東京 八王子市にある「滝山病院」は病床数288の精神科病院。
精神疾患に加えて人工透析などの治療が必要な患者にも対応
している病院である。
2月、この病院で内部告発があり、患者への日常的な虐待が
明るみとなった。

患者に暴行したとして、看護師ら4人が逮捕や書類送検されており、
さらに26日、看護師1人が新たに逮捕された。
認知症や重病を抱えて弱り切っている病人に対して、看護すべき
立場の人間達があろうことか、暴行虐待ですってさ。


NHKの取材で明るみに出たのは、「しゃべるなって言ってんだろ!」
ベッドに横たわる患者を殴る看護師。「怖い、怖い、痛い」と泣き
そうな声で訴える患者。
映像と音声には、この精神科病院での虐待の実態が記録されていた。

他にも、碌な検査もせず、検査数値も診断には当てはまらないのに、
「心筋梗塞」として、大量の投薬をしていたり、感染を起こせば抗生
物質を使ったり、貧血が進めば輸血をしたりと安易な対応が行われ
ていた事も分かって来た。


この病院に入院していた患者の家族が青あざが出来ていたので
問いただしても、「分からない」として取り合わなかったという。
患者は怖がっていて、退院したいと訴えていたという。
そしてその後、この病院で亡くなったと。

取材に応じた医療スタッフの口からは、「暴力はありました。オムツ
交換のときに「あっち向けよ」と言って背中をドンって突いたり、
「汚いじゃないか」とパチーンとたたいたり。そういうのが年中、
多かった」。

別の医療スタッフは、「患者さんを罵倒したりですとか、人によっては、
おなかを殴る、傷が残らないように、ひどいと思いましたよね、あそこ
の中に人権はないです」など、虐待の酷さや日常的に行われていた
実態が明らかになっている。


指導監督する立場の東京都は年に1度、事前通告をした上で、
立ち入りを行い、医療体制などの監査指導を行っているというが、
名ばかりのものだったようだ。
ま、事前通告すりゃ対応は容易だもんな。
それでも判定はBで、口頭指導は行われてはいたようだ。

今後、事実確認や再発防止が議論されるんだろうけど、精神を病んだ
人や認知症などもあり、なかなか困難な作業になるんだろうね。
少なくとも、即刻、24時間監視カメラを設置して、今後の犯罪を防止
すべきだし、組織内の自己浄化作用を促すような処方が必須だろう。


しかし、思うんだが、どうして弱い人間をイジメるかなぁ。
看護師になったのはどんな動機だったんだろうねぇ。
仕事がキツイのに給料は安いということで、まともな人間が集まり
難いと言うような背景もあろうけど、高い志を持って仕事してる人も
多いはずだな。

何でここまで酷い状況になるまで放置されてたんか、内部告発で
しか明るみに出てこないのか、組織としての監視機能や規律がなぜ
上手く作用しなかったのか等々、背景まで明らかにしない限り、
同様な事件はどこででも起こりそうな気がするな。
人生の終末になってもまだ、イジメられたり死ぬような目に合わせ
られるって悲惨すぎるでしょ。