マクロン氏辛勝_仏大統領選2022 | 悠釣亭のつぶやき

マクロン氏辛勝_仏大統領選2022

25日、フランス大統領選挙の決選投票が行われ、現職の中道、
マクロン大統領が極右政党のルペン前党首を破り、再選された。
得票率はマクロン氏が59%、ルペン氏が41%と18ポイント程の
差となった。

とはいえ、前回選挙(2017)時のルペン氏の得票率が34%だった
事を思えば、右派政党の躍進があったという事になる。
EU内での存在感の低下、物価高、移民増加などの懸念事項に
対する国民の不安が高まってきており、ルペン氏の掲げるフランスの
誇の回復、厳しい移民政策、自国の利益優先、NATOとの距離感
などの政策への支持が増えてきているという事なんだろう。
結果的に、今回の選挙は国を2分する選挙となった。

 

これを見る限りでは日本に比べてそこまでは悪くないように見えるが、
EU内ではジリ貧状態なんだな。

 




ルペン氏を極右とは言うが、ワシから見るとそれほどの右翼だとは
思えないが、リベラル色の強いマクロン氏に比べて、過激な発言が
目立つからなんだろうか。
最近はそれを抑え、柔らかい口調や態度に変化しているというが、
批判者は根っ子の部分はそのまま変わらない、ファシスト呼ばわり
だという。

いずれにせよ、マクロン氏が熱狂的な支持を得たわけではなく、
ルペン氏がなればどうなるか分からん感が強かったことが伺われる。

この5年間、特に良くなったとは言えぬが、それほど悪くもなって
いないというのが有権者の意識なんだろう。
どっちの方が悪くないかを選ぶ選挙だったと言えるのかも知れない。


中道の勝利は是とするも、新大統領の今後の運営はかなり難しい
ものになりそうだ。
少なくとも40%の国民が今の政策に異を唱えている訳で、反対派の
意見を無視するわけには行かないんだろう。
だとすると、少しは右への偏向があるのかも知れんが、それは
結果的に現支持者の反発になる訳だ。

ワシから見れば、英国の如くEUという大きな縛りから逃れる気は
無いんだから、そしてドイツの様な外向き政策も採れないんだから、
国内経済の充実に注力して、EU内の分捕り合戦に勝つしか答えは
無いように思うんだが。
世界経済が低迷期に入る気配のあるこの時期、舵取りがとても
難しいし、下手すりゃ、大混乱に陥る恐れもあるな。