不法滞在一家
不法滞在していたフィリピン人の夫婦が国外退去、
日本で生まれた子が1年間の在留特別許可という
決定が下され、夫婦が離日した。
子供は中学卒業までは日本に残るので、親子離散に
なってしまう。
悲しい出来事ではある。
このような場合、いつも人情論が表に現れる。
いわく、「親子を引き離すなんて、血も涙も無い」、「もっと
人情味ある取り扱いは出来ぬのか」等々。
一家の滞在していた蕨市では一家の在留許可を求める
決議までしているし、2万人もの市民の署名が集まったとか。
国としても、かなり法を緩く解釈して、子供のためを考えた
処置をしたものと思う。
そりゃぁ、悲しい出来事ですよ。
けど、署名した人達は、何故こんなことが起こったのか、
考えたことはあるのかしら?
冷静に考えてみると、親達は偽造パスポートで不法入国
しているのである。明らかに法を犯している。
日本の外国人受け入れの選択は厳しいものであるのは
分かるが、このような不法を野放しにするわけには行かない。
一つを認めると、次から次へと同様の事案が発生するのも
目に見えている。
一方では、少子高齢化を補うのは外国人の力というが、
それは特別な能力があり、日本国にとって有益な人に
限定されるべきであろうし、そのための入管法なのであろう。
という目で見ると、蕨市の人達は犯罪者を擁護していると
いうことになる。
不法滞在者は大きなリスクを負っているのは自覚している
はずであろうが、今回の事案は、生まれた子供こそがその
犯罪の犠牲を一手引き受けした形になってしまった。
望むらくは、1年後に子供がフィリピンに帰り、日本語の話せる
フィリピン人として成長し、日比の架け橋になるような人に
なってくれたらと願う。
往時のアメリカのように、広い国土を限られた人口で開拓する
ことは不可能に近く、犯罪者以外ならすべてを受け入れる
政策をしてでも、移民を大量に受け入れた時代があったが、
日本国のように、狭い国土に人がひしめいている国では
移民は限定的にならざるを得ない。
結果として、入管は厳しくならざるを得ないし、それでも、
高給が取れる日本への不法入国者が跡を絶たない。
結局、今後の話として、このような事案の発生を無くすには、
入国管理を緩くするのか、水際での食い止めをキツクするのか
であろうが、私は政府の施策に賛成する立場である。
日本人としてのアイデンティティーにこだわりがあるし、外国人
受け入れの様々なリスクが大きすぎるからである。
少子高齢化の対応はもっと違う手で解決しても良い。
単に老人といっても、元気な人は多いのに、その人たちを
もっと有効に使う仕組みを考えるのも一つの方策であろう。
年金は65歳からしか出ないのに、定年は65歳に満たない
事すら解決されていない。
いずれにせよ、今回の問題は日本人とは?国家とは?
移民とは?不法入国とは?日本人のメンタリティーとは?と、
いろいろ考えさせられる事案ではあった。