それが日本の生きる道 | 悠釣亭のつぶやき

それが日本の生きる道

「長期不況の兆し」の稿に下記のように書いた。

>資源の無い国にとって、輸出が低迷したら、どんな手を打ってゆけば良いのか、
>シッカリ描くのはいたって難しい仕事であろう。


よく考えてみると、そんなことを考えること自体が矛盾している事に気付く。

要するに、輸出を低迷させたらイカンのである。

国内の需要だけで国内産業がまかなえるような広い国土、膨大な人口がある

訳でなく、少なくとも食糧すら自給できない国ならば、自活は望むべくも無い。


ならば、少なくとも食ってゆく分は輸入に頼らざるを得ないし、その分の資金は

海外で稼ぐしかないのである。

海外との貿易を盛んにし、必要なものは厳選して輸入、それに見合った、あるいは

国を富ませるためには少し上回る輸出が必須なのだ。


近隣に中国や韓国があり、インドも伸してきている。

それを上回る魅力的な商品が無ければ輸出が漸減するのは自明の理である。

ではどうやったら上回ることが出来るのか?

知恵を出すしかない。

暮らしが便利に楽しくなるために、今後将来に向けてどんなニーズがあるのかを

徹底的に研究、議論し、それを満たすハード、ソフトを提供してゆく事が必要となる。

日本の小型自動車やアメリカのWindowsの成功はまさにこの辺にあった。


知恵の出る教育がその前に必要であろう。

素質のある人間を選別し、徹底的に鍛え上げるような施策が必要となる。

やる気のある人に大きな機会を与えるような社会システムも必要となる。

知恵を具体化するための物作り、ソフトウェア作りの教育も必要である。

知恵のあるところに資金は集まってくる。世界中からの資金を集めて、

世界を凌駕する製品を作り出す。

資源を持たない国の生きる道は、これしか無いでしょう。

中国やインドのように資源を持ち膨大な国土を保有する国ですら、このような

仕組みを目指していることが指摘されている。

急がぬと、出遅れたら、ジリ貧国家になってしまうのは明らかである。


いやいや、これからの世界は金融力が勝負ですよ、と言う声が聞こえてきそうに

感じるが、金が金を生み続ける事はないし(無から有は出てこないし)、今世界が

直面している危機はそういう考えから発しているのではないのか?


周辺の仕組みの整備が次に必要である。

知的財産の保護を強化する必要がある。

輸入品の選別が必要である。食の安全を確保せねば、輸入は危険を伴う

と言う事はアメリカや中国の食害で証明済みである。


と、ここまで考えてきて、ふと感じるのは、若い人たちの理科離れである。

皆が皆、物作りや理科に興味を持つ必要は無いが、多くの好きな人達の中から

一握りの優秀な人が出てくることを思うと、この傾向は由々しき事態である。

今の世の中、工夫したり、自作したりする必要がなくなっているのも問題である。

敢えて不便な状況を作り、それに対処するような訓練、テーマに最も効率良く

到達する訓練なども必要かもしれない。


数学や理科などの基礎教育、知恵を出す訓練、将来ニーズの開拓、優秀な

物作り、事業化への大きな機会。

このような社会システムが整備されないと、日本は元気に生き残ってゆけない

と感じる。

企業レベルでこのような施策を実施してきた会社は立派に世界で活躍している。

規模を大きく拡大して、国家レベルで実施してゆくことが日本の生きる道と思う。