ブラック・ジャック。 | ゆかりのブログ。

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舞台の感想や日々のこと。
備忘録。

 
 
 
昨日、一平さんを見に行ってきました。
 
 
 
 
 
 
 
※以下、内容触れます。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
『人面瘡』『畸形囊腫』の2作品。
 
人面瘡、最初は万葉亭千生さんの落語?講談?から。
 
自分の身に起きたことを話すんだけど、ひとり出ずっぱりですごかった。
 
カエルを殺しちゃって、その後自分のお腹に出来物が。
 
それがだんだんカエルの顔になってきて、物を食べたり話したりするように。
 
栄養も吸い取られ、カエルの出来物はどんどん大きく、自分はどんどん痩せていき。
 
自分に取りついたのは殺したカエルだと思ってたら、実は殺したカエルの母親だったっていう真相。
 
場面はアメリカへ。
 
女優をしてる井草さんの腕に顔の出来物。
 
井草さんはこれを止めるためには死ぬしかないと薬を飲んで自殺。
 
そして現代。
 
安藤さんがブラックジャック(BJ)先生のところへ。
 
特に何もないから帰そうとするけど、突然発作が。
 
顔に出来物。
 
後ろに顔が出てたけど、その顔の形の出来物(人面瘡)ってことよね?
 
BJ先生がすぐに手術したけど、また出てくる。
 
人面瘡がでてくると言動も変わって、二重人格みたいになる。
 
原因は精神的なものだと見抜くけど、安藤さんはその後来なくなる。
 
3か月半後、先生の家に安藤さんから電話が。
 
長野まで治療代を取りに来てほしいと。
 
その時に新聞を見て、安藤さんが連続幼児殺人事件で指名手配されている犯人だと知る。
 
長野にピノコも行きたがるけど、それを止める先生。
 
いじけるピノコかわいい(笑)。
 
でも結局こっそり車に乗ってたピノコ。
 
ここの車の場面すごかったな。
 
全体的にプロジェクションマッピングを使ってたけど、この場面がいちばん『おお!』ってなった。
 
長野の山奥の山荘へ。
 
近くの山々に自分が殺した子を埋めてた安藤さん。
 
ピノコと先生のことを知って、安藤さんが言ってたこと。
 
安藤さんがバラバラして殺して、それを先生に治させようとしてたってこと?
 
帰ろうとする先生を、もうその場ですぐ殺そうとする安藤さん。
 
でもそこで治ったと思っていた発作が再び。
 
安藤さんが今まで殺してきた子たちを思い出させる人面瘡。
 
そして安藤さん自身のことに。
 
お父さんから虐待を受けてたのね。
 
殴られて「顔が痛いよ」と。
 
人面瘡って、最初の万葉亭さんもそうだったけど、自分が殺したものが出てくると。
 
『女優さんも自殺することで殺したもんな』とか思ってたけど、よくよく考えたら殺したから人面瘡ができたわけで。
 
「私を見出してくれた」とか言ってたから、演出家とかなのかな?その人を井草さんは過去に殺してたってことよね。
 
で、安藤さん。
 
自分が殺した子どもたちが出てきてたのかと思ったら、幼いころの自分が人面瘡となって出てきてたというね。
 
お父さんからは虐待されて、お母さんのことを心配するあの頃の自分を安藤さんは殺したってことよね、、と思ったらちょっと切ない。
 
だからあんな腫れあがった感じの顔になってたのかなと思ったり。
 
 
 
 
 
2本目は『畸形囊腫』。
 
ピノコの生い立ちというか。
 
ピノコの双子のお姉さん・見慈さんの体内にいたんだね。
 
見慈さんの手術をしようとすると邪魔されてできなくなり。
 
大学の同期ということで、辰巳先生がBJ先生のところに頼みにくる。
 
大病院からきた一行のなかにいる、麻酔科医・須藤さん役がドッグの那波さん。
 
那波さんも久しぶりに見られて嬉しかった。
 
BJ先生がひとりで手術をしようとすると声が聞こえてくる。
 
生きたいと思ってることを分かってあげて、手術は成功。
 
見慈さんの中から取り出した双子の臓器や手足は培養液に入れて保存、足りない部分はシリコンで作って、ピノコが生まれる。
 
この手術のところもよかった。
 
BJ先生の目線の映像と、ピノコの視界の映像。
 
それからピノコはリハビリを頑張って。
 
ピノコが椎茸先生の家に養子としてもらわれるっていう話のところは辛かった。
 
「人間として生きていくんだ」っていう先生も。
 
先生のそばにいたいピノコも。
 
先生が「はっきり言ってやろうか?邪魔なんだ」って言うところも。
 
そのあと、ピノコが光(地球?)と話すところもよかった。
 
術後、最後の診察にきた見慈さんたちにピノコを合わせるところ。
 
ピノコが先生の後ろに隠れるのよかったな。
 
「あなたの双子の妹だ」って言われて、拒絶する見慈さんも、それに怒るピノコも悲しかった。
 
見慈さんの気持ちはね、なんか分かる気がするんだ。
 
手術前も後も、お世話してくれてる及川さんに「ずっと一緒だったからいなくなるのは寂しい」みたいなこと言ってたけども。
 
今まではある意味見慈さんの空想の中にいた存在が、いざ目の前に現れるとリアルになっちゃったんだよね。
 
うまく言えないけども。
 
見慈さんは三輪さんとのことも切なかったし。
 
そのあとの場面でピノコが「愛してる」って言って、先生に「そんな言葉どこで覚えてきた!?」って聞かれて「お姉さんの中にまだいた時」って答える会話を聞くと、ますますこの時の見慈さんの気持ちが切ない。
 
 
 
 
 
BJ先生は椎茸先生にピノコのことを頼むけど、椎茸先生は断る。
 
その理由がよかった。
 
動物の子のように、初めて見たものを親だと思って信頼しきってると。
 
椎茸先生はとても良い人。
 
新聞を読んでるBJ先生のところに寄っていくピノコがとてもよかった。
 
くしゃみをするピノコに、マントをかぶせてあげる先生も。
 
あの場面とても好き。
 
 
 
 
 
舞台は2054年。
 
今までも合間合間に未来の場面が出てきたけど。
 
未来のBJ先生は戦争地帯での治療、医療ロボットからの依頼を受けての治療など、世界を飛び回ってる。
 
でもピノコの姿はない。
 
「頑張れよ、ピノコ」って言ってたけど。
 
と思ったら、最後ピノコ出てきた。
 
手術を受けて、リハビリもして、元通りになったと。
 
【現代】でのピノコは舌ったらずというか、「先生」も「ちぇんちぇい」っていう感じだったけど、2054年ではきちんと話してる。
 
上着を先生に羽織らせるところ、裏返しで着せようとしちゃってたみたいで、ピノコが「あ、裏だったにっこり」って言ったの超かわいかった(笑)。
 
ちょっと笑ってしまった。
 
そしてニューヨークの街をふたりで歩いていく、、、
 
 
 
 
 
おもしろかったです。
 
『え?終わり?』ってなるぐらいあっという間だった。
 
もちろん「ブラック・ジャック」は知ってたけど、話の内容は『ブラックジャック先生が難病を治す』というぐらいでよく知らなかったので、先生やピノコにそんな過去があったなんて今回初めて知ってビックリでした。
 
手塚治虫さんのマンガなら図書館にありそうだなと調べたらあったので、読んでみようかな。
 
 
 
 
 
劇中、ダンスしてた方はどなたなんだろう?
 
女性の方は多分井草さん役の方だと思うけど、男性は安藤さん役の方?

と思って調べたら、三輪さん役の方でした。
 
ダンス素敵でした。きれい。
 
あと、プロジェクションマッピングがすごかった。
 
安藤さんの場面の落ち葉が舞ったり、光が動いたりっていうのもよかったけど、『漫画』が出てくるのがすごくよかった。
 
安藤さんのところに向かう車の場面とか。
 
ピノコの場面の鳥が出てくるところとか。
 
それと、何といっても私はオープニングがすごく素敵だと思った。
 
あれエンディングにもう1回出してほしかった。
(オープニングだとBJ先生とピノコしか認識できなかったから)
 
そしてねー、ブラックジャック先生役の一平さんが素敵なのよ。
 
かっこいいなぁニコニコ
 
今回久しぶりにお会いできてお話ししたけど、相変わらずほんと素敵。
 
今後も楽しみですね飛び出すハート
 
 
 
 
 
 
 
 
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辰巳 剛
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楽器演奏
船橋裕一郎
(太鼓芸能集団 鼓童)
 
可二桂三
斉藤 暁
 
椎茸信夫
中丸新将