発達のゆっくりなお子さんの言語訓練を行なっています。
小児ST(言語聴覚士)です。
自閉スペクトラム(以下ASD)は、
まったく発語がない人から東大に進学するような人まで幅広く、
100人いたら、100通りあるくらい臨床像が違います。
おまけに大抵のASDの人は、ADHDが混ざっていたり、知的障害があったりと、
ASDだけ、という子はほとんどいないんです。
それプラス、各々の子どもの個性や、親御さんの考え方が重なり、
めちゃくちゃ複雑なのです。
「自閉スペクトラムは発達障害のチャンピオンであり、このグループに十分に対応できれば、他の発達障害への対応は容易」
※児童精神科医 杉山登志郎先生「発達障害の子供達」より引用
と言われるくらい。
それなので、
「ASD児を育てた経験が小児STに役立っていいね。」
と言われるけど、
正直言って、あまり役に立ってないんです。
自分の子どもの経験は、たったの1症例に過ぎず、
それだけでは、ASDを理解したうちにはならないんです。
臨床像があまりにも個々で違いすぎるので。。。
なので、お母さんから、アドバイスを求められた場合、
自分の経験から話す事はあまり多くなく、
今まで小児STとして関わってきた多くのお子さん・お母さんを、参考にしながら答えることが多いです。
毎日ASD児と関わって思うことですが、
やっぱり自閉スペクトラムはむずかしい。