小学校の普通級に入るのに必要なIQ (個人的な考えです) | 言語聴覚士(ST)のつぶやき

言語聴覚士(ST)のつぶやき

小児のST(言語聴覚士)をしています。
訓練方法などはあまり書く予定はなく、訓練室での出来事を書いています
※個人情報がわからない様に書いています。

発達のゆっくりなお子さんの言語訓練をやらせてもらっています。

地域に根付いたクリニックで、十ウン年常勤で勤めています。


「どれくらいあれば、普通級に行けるんですか?」


お母さんたちは、この様に聞いてくる事が多いんです。

気持ちはわかるのですが、ちょっとアバウトな質問でいつも困ってしまうんです。。。

おそらく知能がどれだけあれば良いのか、という意味で言っているのだと思います。

しかし、普通級に行くには、知能だけではないんです。


まずは知能が一定レベル以上ある事は当然として、

①授業中に着席していられる事、ふらふら立ち歩かない!

②自分の持ち物は、しっかりと自分で管理できる事、

③お友達と仲良くできる事、

④給食を時間内に食べ終わる事、偏食ではないこと。

⑤他。いろいろ。。。

IQだけで就学を判断するのは危険です。あくまでも総合的に見て考えるべきだと思います。


その上で、IQ以外には問題がないお子さん(①〜⑤はちゃんと出来ているお子さん)に限定して、お話しします。

普通級への進学は、標準化されている知能テストでIQ85点以上取れていると可能性があると思います。(私の個人的な意見です)

できれば、IQ90点くらい欲しいです。

例年、就学前の秋、だいたい10月か11月くらいに、就学時健診があります。

その就学前の健診がある秋までに、IQ85から90点があると可能性はあるのではないかと思います。(個人的な意見です)


知的障害で手帳が発行されるのがIQ70未満です。

IQ70からIQ84くらいのお子さんは手帳が出ませんが、普通級にはちょっとキツいと思います。(個人的な意見です)

言語訓練にいらしていただいているお母さんには、標準検査の知能検査を行った際に、お子さんの結果と共に説明させていただきます。

(IQだけでなく、総合的に見てお話ししています。)

最終的には親御さんに普通級か支援級かを決めていただきます。

最近は、IQ85ギリギリあるお子さんでも、通常クラスでは最下層だからと、あえて支援級スタートされる方が増えています。