【言志四録を詠み解く引き寄せ短歌シリーズ】第95回です。
佐藤一斎の《言志四録》の《言志録》からご紹介します。
【書き下し文】
『名(な)を求むるに心あるは、固(もと)より非(ひ)なり。名を避(さ)くるに心あるも亦(また)非(ひ)なり。』
《 言志録 25 》
【訳文】
「名声を得るのに、それを求める心があるのはよくない。また名声を避ける心もよくない。」
参考文献:講談社学術文庫《言志四録(一)言志録》
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文庫本の解説によれば、身分不相応な名誉を求める心はよくなく、また当然受けるべき名誉を受けないという心もよろしくないとあります。
名誉(名声)は求めて得られるものでもなければ、あえて避けるようなものでもありません。
こうした名誉は努力の結果によって、それに応じて与えられるものだと思います。
自分では頑張ったにもかかわらず、思うように名声を得られず不本意に終わることもあれば、周りの人から称賛されているにもかかわらず、あえてそれを受け入れない(あるいは意識していない)ということもあるでしょう。
名声とは自分に対する他者からの評価だけのように思いがちですが、自分が自分に対して行う評価を周りの他者が認めるという側面もあると思います。
したがって、先ずは自分が自分自身を認めて評価することが、名声への第一歩です。
たとえ周りから批判されようとも、自分を認め自分の道を貫くことで、その結果周りも評価して得られるものだというわけです。
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名声を
得たいがための
行動は
自分自身を
さげすんでいる
己(おのれ)だけが
己を信じ
発揮する
己のための
己の力
名誉とは
追えば開かぬ
追わなくば
突然開く
不思議な扉
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名声を求める心には
不満が潜む
名声を避ける心には
不安が潜む
自己肯定感は
自分の評価が上昇し
自己否定は
自分の評価を
低下させます
自分が自分自身を
どう評価しているかで
おのずと決まるのです
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本日も
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ありがとう
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【R050509】