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~ 引き寄せ文芸  “ 世界のBUNGOたれ ” ~


夏井いつきさんの句会ライブに参加しました。

 

夏井いつきさんはテレビのバラエティー番組「プレバト!!」でおなじみの著名な俳人で、出演者の作る俳句を遠慮なくぶった切っていくスパルタ式(?)の指導が面白いですよね。

また「俳句甲子園」といった高校生が俳句を競い合うイベントで啓発普及にも取り組んでいらっしゃいます。

 

私は俳句というよりも“短歌派”なのですが、夏井いつきさんに一度お会いしてみたかったこと、そして「句会ライブ」というカッコいいネーミングの催しに興味を持ったことから、俳句を含めた文芸力を高めるためにもこの句会ライブにぜひ参加してみようと思いました。

 

(開演前の会場内)

 

句会ライブがいよいよ始まり、まず夏井さんから俳句のタネとなる「取り合わせ」の説明を受けました。

取り合わせとは、まず季語とは関係のないフレーズ、いわゆるつぶやきを五と七の12音で作って、それに5音の季語を合わせることです。

こうした12音と5音の計17音で俳句が完成するわけです。

 

最初に何でもいいので12音の数にこだわらず自由につぶやいて、そこに季語の5音を上の句か下の句に加えます。

どんな季語をどの位置に置くか、そんなことを考えるのも俳句の面白さの一つですね。

また、読み手にとっては季語で何を伝えようとしているのか想像する楽しさがあります。

このように季語は俳句に深みと味わいを与えるわけで、俳句を楽しむうえで欠かせない重要なエッセンスなんだと実感しました。

 

次に、参加者みんなが5分間で一句の作句に挑戦しました。

作句にあたってはテーマを与えられ、そのテーマに沿った俳句を詠むのです。

決められたテーマは二つ、「アウト」と「セーフ」で、このどちらかを選んで作句をします。

自分の半生で「アウト」と感じた出来事や、「セーフ」だった思い出などを詠んで用紙に書いていきす。

5分後に各自の用紙が回収されて、トイレ休憩時間の間に夏井さんがおよそ1,300人の中から特選7句を選びました。

 

会場内では1句ずつ紹介され、それらを聞いた参加者が感想や自分なりの解釈などを発表します。(作者は最後まで名乗ってはいけない、作者が誰かは最後まで分からないというルールです)

そして、夏井さんがコメントを加えて、会場内の多数決により当日のグランプリを決定しました。

 

参加者の拍手の量でグランプリとなった俳句は次の句です。

 

“夏近ししんぞうがうごいてますよ”

 

メダカなどの小さな生物の心臓のことか、それとも胎児の心音のことを詠んだものか。

さらには、夏の参議院選挙で安倍晋三首相が忙しくなるといった珍解釈(?)まで飛び出し、この句で会場内はおおいに盛り上がりました。

結局、この盛り上がりの勢いでグランプリになったのでした。

 

最後に夏井さんが特選7句を選んだ理由を説明し、それらの作者7名がその場で立ち上がり、それぞれの句の背景やこめた思いを説明しました。

その中で「しんぞう」の句の作者さん(女性)はご自身が切迫流産で入院され、切迫流産の危険性がなくなり退院してもお腹の胎児の心臓の動きが確認できず、不安な日々を過ごされました。

ようやく心臓の鼓動が見えたと医師から伝えられたのは夏が近い頃だったというお話を聞き、会場は温かい和やかな雰囲気に包まれて終演となりました。

 

このように、夏井さんと参加者が一緒に俳句を語る句会ライブでしたが、句会や歌会などに参加してお互いの作品を発表し感想や解釈を披露しあうことは楽しく、とても勉強になりますね。

俳句で自分の内面を自己認識することにより、喜びや感動、悲しみなどの感情を季語に託して表現することの楽しさを体験することができました。

まさに軽妙かつ辛口な夏井さんのトークで会場内が一つになったライブでした。

 

…句会ライブが終わり、私も“引き寄せ文芸ライブ”なんてのをやったら面白そうだなあと思いました。

このネーミングは怪しそうな感じですが、要は“人生を文芸で楽しもう”ということを“ライブ”形式で実践してみたらどうなるかなってふと思ったわけです。

そして、この気づきが私の人生での一つの「点」となって、他のいろんな気づきや願いの点がつながることによりいつか“幸せの多面体”になっていけばいいなあと感じました。

 

また一つ

やりたいことを

見つけたぞ

心に決めて

宇宙に放つ

 

 

 

 

 

 

秋の空

龍と一緒に

帰る道