「そりゃないよ」な米国のイメージ | グローバルに波乱万丈



日本人はアメリカ好きですが、

ヨーロッパ人は、アメリカに対してのなんとなく憧れはあるが、嫌悪もある、

という人が多いらしいです。

それは、メディアによるブレイン・ウォッシュ、洗脳もあるもでしょうね。



養蜂家の卵の私は、いろいろ勉強中で、

この前、図書館で養蜂関係のDVDをいくつか借りたのですが、

『MORE THAN HONEY』 というスイス制作ドキュメンタリー映画、

不公平で、そりゃないよ、だったんですよ。



蜂は世界中で危機状態、という話なのですが、

映されるアメリカの養蜂家、センスの悪いアロハシャツを着てて、

蜂のぶーーんという音に耳を傾け、

「この音... お金の音。 マネー、マネー、マネー。」

全然、蜂の命はお構いなしで、作業場は蜂の死骸が床一面。



その反面、取り上げられてるヨーロッパの養蜂家は、

まさに、『アルプスのハイジ』 のお爺さんで、

自然の中で、自然の一部として暮らしている人。

ウイルス菌にやられてしまった大切な蜂達の巣を、悲しそうに焼くシーンとかあるんです。





極端な対象に、呆れてしまいました。



アメリカの養蜂家も、蜂を労り、出来るだけ負担がかからない養蜂をしている人達も多いし、

ヨーロッパでも、産業化した大規模な養蜂家には、

蜂の命を考えない方法をしている工場も、きっとあると思うんですけどね。



それを、アメリカ在住30年ほどのフランス人の友達夫婦に話したら、

ご主人、「そーーーーー、そうなんだよ! 」 と。

「フランス帰って、テレビをつければ、

アメリカ中が、自然を尊重せず化学物質の使いまくりで、お金儲けしか考えてないように、

レポートしてるんだ。

あれじゃあ、アンチ・アメリカのムードになるのも仕方ないよ。」

と言ってました。



そう言えば、昔、スイスのグリエールで、

スイス在の友達の手配で、村の小さなチーズ工場を見学したんですが、

案内をしてくれた工場の若旦那さん、やっぱりアメリカのチーズ作りについて大文句を言い、

お金儲けに集中し、チーズの美味さを殺す作り方をしていると、延々と語ってました。


実際にアメリカを暮らしたこともなく、訪れたことすらなく、

そんなドキュメンタリーやレポートを観てたら、それだけ信じてしまうのでしょうね。






フランスの農家出身の知り合いが、教えてくれたのですが、

麦の針のようなのが、収穫時に痛いので、

ケミカルを撒き、とげとげの針が生えないようにするのだそうです。





GMO (遺伝子組み換え食品) をわーわー言うフランスで、

そんなケミカル使用が許されているのかと、驚いたのですが、


そういう自国のことは報道されないのでしょうね。

そういうものですよね。




時々、日本の人のブログやコメントで、

完全にアメリカを勘違いしているなぁ、と思える方がいらっしゃいます。


日本の女の子が皆、フレンチ・メイドみたいな恰好で、首を傾げて内股なわけではなく、

日本の男性は皆、白いワイシャツのスーツ姿で、上司にペコペコ頭下げるわけではないのと同じで、

アメリカ人もいろいろで、お金儲けしか考えている人ばかりではないんです。


特に最近は、自然保護、化学物質拒否、オーガニック...

そして、チャリティー、利他主義...

などを良きとする傾向が強まるアメリカなんですよ。



別に、私、アメリカ愛国心が強いわけではないんですが、

不公平、偏見はイヤな人なので。