世界に通用する“素敵” | グローバルに波乱万丈





この前、カナダの主人の姪っ子のところに遊びに行った時、

姪っ子の娘の幼児スイミング・レッスンのため、公共屋内プールにくっついて行ったんです。







ほとんどが、夫婦プラス子供の親子連れで、

お母さん、またはお父さんが子供と一緒にレッスンに参加し、

もう一人がプールサイドで見守っていました。


南米人、ヨーロッパ人、アジア人、アラブ人...

カナダということもあり、ほとんどの人がどこかの国からの移民者のようでした。


その中で目に付いたのは、水の中の旦那さんと娘さんを見ていた黒人のお母さんでした。

特にファッショナブルな服を着てたわけでも、飛び抜けて美人というわけでもなかったのですが、

素敵な雰囲気が漂っていたんです。


背筋がピンとしてて、きょろきょろ、そわそわ、ふわふわした感じが全くなく、

口元がキッとしてて、口の角が上がっていて、優しい目つきで、

ただ、黙って、じっと座っているだけなのに、品の良さが感じられました。



レッスンが終わり、姪っ子の娘と一緒にレッスンに参加した姪っ子のパートナーが着替えるのを待ち、

皆でプールを出ると、

ちょうど、その黒人のお母さん達も、車に乗り込むところで、


姪っ子達に、「あのお母さん、なんだかとても素敵な人ね。」 と言うと、

二人とも口を揃えて、

「でしょ! でしょ!

一度話したことがあるんだけど、カメルーン出身の人みたい。 素敵な人でしょ!」  


モロッコ人の姪っ子、フランス人の姪っ子のパートナー、日本人の私、

住んでいるところの感覚に変わってるところがあるにしろ、

どの文化の者もが、ちらと見ただけで感じる、世界に共通する “素敵” は、

やっぱり、さり気無い品の良さなのだな、とつくつく感じた瞬間でした。



アメリカでも、そんな魅力を感じるのは、大抵、発展途上国出身の人達です。

違法や難民、亡命以外で、そういう国からアメリカに来るチャンスがある人達は、

かなりの上流階級の家庭の人達がほとんどですから、

その辺のアメリカ人より、よっぽどきちんと育っているんです。


私の南米出身の友達も、

お父さんが弁護士兼音楽家で、何人かメイドさんのいる大きな家で育った人ですが、

見せてもらった古い写真や子供の頃の話は、まるで映画の中の世界です。

いい家庭で育った人だということは、誰もがすぐ、彼女の品の良さから察せます。

姿勢、表情、身振り、言葉使い、マナー... いろいろ学ばせてもらいました。


私は決していい家庭の出ではありませんが、

“素敵” な人になる努力、頑張りたいと思います。